ドイツが「1強」状態のグループG。敗戦スタートのガーナが波乱を起こすか!?

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 確かに、初戦で最大のライバルを仕留めての勝ち点3、得失点差+4。ドイツがガーナと米国に連敗するとは考えにくい。ガーナは初戦で米国に1-2で敗れたため、ドイツに負けると敗退が決まってしまう可能性があり、そんな切羽詰まったガーナに対して、ドイツが油断する可能性は極めて低い。

 左足から絶妙なパスを繰り出すメスト・エジル、俊敏性に優れたマリオ・ゲッツェ、素晴らしいポジショニングでゴールを量産するトーマス・ミュラーらが躍動するモダンなサッカーは、開幕前から優勝候補の筆頭に挙げられていた。初戦を見る限りその完成度は評判通りで、ガーナが付け入る隙を見いだしにくい。

 対戦成績はどうだろう。データは少ないが両者は過去に2度対戦しており、ドイツはガーナに負けていない。1度目は1993年の親善試合で6-1、2度目は前回大会の1次リーグで1-0と、共にドイツが勝利を収めている。

 この試合は、ガーナを仕留めるドイツの姿を眺めるだけになってしまうのか。あっと驚くような展開になる可能性は全くないのだろうか。

 そんなことはない。スピードと技術を兼ね備えるストライカーのアサモア・ジャン、身体能力の強さを生かしたキープ力が売りのケビン・プリンス・ボアテングなど、ガーナにもドイツに見劣りしないタレントはいる。爆発的なアフリカンサッカーが、ドイツの精密なサッカーを狂わせる時間は少なからずあるだろう。

 そして、この試合は勝敗以外にも注目すべきポイントがある。ガーナのケビン・プリンス・ボアテングと、ドイツのジェローム・ボアテングの兄弟対決だ。2人はガーナ人の父とドイツ人の異母を持ち、共にドイツ育ちだが、異なる代表チームを選んだという非常に珍しい例だ。この兄弟が大舞台で何を見せてくれるか、注目したいところだ。

 また、ドイツのミロスラフ・クローゼは現在、ワールドカップで計14得点を記録しており、あと2点で元ブラジル代表のロナウドが持つ最多得点記録の15点を上回る。クローゼが登場してくるような展開も期待したい。

 

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

 

※ワールドカップ期間中、サッカーマガジンゾーンウェブが記事内で扱うシーンやデータの一部はFIFAワールドカップ?公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』で確認できます。
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