森保ジャパンのベネズエラ戦「アピール度チェック」 初の引き分けで“一番の収穫”は?

(左から)MF遠藤航、MF中島翔哉、DF冨安健洋、DF吉田麻也【写真:Getty Images & 田口有史】
(左から)MF遠藤航、MF中島翔哉、DF冨安健洋、DF吉田麻也【写真:Getty Images & 田口有史】

ベネズエラ戦出場15選手のアピール度を査定

 日本代表は16日に国際親善試合ベネズエラ戦に臨み、1-1の引き分けに終わった。新体制4試合目では10月のウルグアイ戦(4-3)から3選手を入れ替え、GKにA代表デビューとなるシュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)、最終ラインに東京五輪世代のDF冨安健洋(シント=トロイデン)、“森保チルドレン”の一人であるDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)を起用。会場周辺の渋滞に巻き込まれ、会場入りが遅れてフィールドプレーヤーはピッチ上でウォーミングアップができなかったなか、指揮官は「選手たちは落ち着いて与えられた環境のなかで、最善を尽くしてくれた」と評価を下したが、ここではベネズエラ戦に出場した各選手のアピール度をチェック。4段階(◎→○→△→×)で評価した。

<GK>
■シュミット・ダニエル(仙台)=△

 被シュート8本のうち枠内は2本。前半11分のFWサロモン・ロンドンに打たれた一撃はゴールラインを割る目前でDF冨安がクリアし、もう一本はPKでの失点とセービングの機会はほとんどなかった。一方で、197センチの身長を生かしてハイクロスをキャッチするなど持ち味を発揮し、課題である足元のプレーもソツなく対応。本人は「自分の特長を出せたのは良かった。悲観する内容ではない」と語り、森保監督も「落ち着いてプレーしてくれた」と評価した。より正確にゴールに迫られた試合で進化が問われることになる。

(出場なし)
東口順昭(G大阪)
権田修一(鳥栖)

<DF>
■酒井宏樹(マルセイユ)=△

 前半39分、中島のFKを鮮やかなジャンピングボレーで仕留め、A代表通算49試合目にして初ゴール。オーバーラップで右サイドを駆け上がり、クロスを供給するなど安定したプレーを見せていたが、後半35分にベネズエラFWルイス・ゴンザレスをペナルティーエリア内で後ろから倒してしまい、同点PKを献上した。試合後には「もう少しリスク管理すべきだった」とポジショニングを反省。奇しくも、酒井に始まり、酒井で終わる試合となってしまった。

■冨安健洋(シント=トロイデン)=◎

 A代表デビュー2試合目の出場。前半11分、GKシュミット・ダニエルがかわされて無人のゴールにシュートを放たれたなか、颯爽とゴール前に戻ってスライディングで間一髪クリア。強靭な相手にフィジカル勝負を挑むのではなく、体を入れ替えるなど駆け引きで縦パスを跳ね返した。初めてコンビを組んだ吉田も「平均的に全ての要素が高い。楽しみな選手」と頼もしさを口にした。ベネズエラ戦の一番の収穫と言ってもいいだろう。

■吉田麻也(サウサンプトン)=〇

 高さを生かして空中戦で相手を跳ね返し、球際では体を張ってシュートを阻止。この日は縦パスでも存在感を示し、前半30分には絶妙なロングフィードで南野の抜け出しを演出し、ベネズエラゴールに迫る攻撃の起点となった。後半アディショナルタイムに伊東のクロスを頭で流し込むも、オフサイドでノーゴール判定。勝ち越しゴールは幻に終わった。

■佐々木翔(広島)=×

 一番の反省点は前半11分の守備。浮き球のパスを頭でGKに戻そうとしたが、中途半端なボールになって相手にかっさらわれ、GKシュミット・ダニエルもかわされる決定的場面を作られた。冨安のスーパークリアで結果的に事なきを得たが、「味方に助けられた。二度とないようにしないといけない」と自己評価も厳しかった。攻撃面では、同じ左サイドの中島と絡むシーンも見られたが、長友の“代役”としてはやはり心許なさは否めない。

(出場なし)
槙野智章(浦和)
山中亮輔(横浜FM)
室屋 成(FC東京)
三浦弦太(G大阪)

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