18クラブ注目の中島、理想の移籍先は? ポルトガル人記者を直撃「“ビッグ3”でもやれる」

中島の才能を高く評価するマルティンス記者は、ポルトやベンフィカなど国内強豪への移籍を推奨した【写真:Getty Images】
中島の才能を高く評価するマルティンス記者は、ポルトやベンフィカなど国内強豪への移籍を推奨した【写真:Getty Images】

中島の魅力は「創造性に溢れる直感的なプレー。ラテン系の選手に近い印象だ」

 今夏もスポルティングは当初、移籍金800万ユーロ(約10億円)を提示した。ポルティモネンセに即刻拒否されると、すぐに1000万ユーロ(約13億円)までオファー額を上げたが、ここで2000万ユーロ(約26億円)の契約解除金を提示されたと伝えられている。つまりは、「絶対に売らない」というポルティモネンセからの意思表示だ。

「今年1月の時点でポルティモネンセが設定した契約解除金は1000万ユーロだった。その後、彼らは2000万ユーロまで額を上げた。1000万なら出せるクラブはポルトガルにもあるからね。実際、今の中島なら1000万ユーロの価値は十分にあるし、1500万ユーロ(19億5000万円)を出すところだってあるだろう」

 マルティンス記者は、中島の魅力は「躍動感のあるプレーと高度なテクニック」にあると語る。

「ポルトガルでは、一般的に日本人選手の印象と言えば、勤勉さやよく走る、といったところで、テクニックに優れているというイメージはこれまであまりなかったから、中島のインパクトが余計に強いというのもある。それから中島の最大の魅力は、創造性に溢れる直感的なプレーができること。彼はむしろラテン系の選手に近い印象だ。スポルティング戦での得点シーンでも、彼のインスピレーションが発揮されていたよね。パスを出した後にペナルティーエリアに切り込んだ時のオフ・ザ・ボールの動きは見事だったけれど、あれこそ彼の優れたイマジネーションを象徴していた」

 そして最後に、マルティンス記者は中島の今後について、このようなアドバイスで締めくくっている。

「国外のクラブに行く前にポルトガル国内のビッグクラブでもうワンステップ経験を積むのが良いと私は思う。ポルティモネンセは順位表の下半分の常連クラブで、それほどプレッシャーもない。そういったクラブでの経験と、プレッシャーの大きいクラブでは全く違うものだ。国内のポルトとかスポルティングを体験してから国外の強豪に挑戦するほうが、彼の今後の成功のためには効果的じゃないだろうか」

 果たして中島は今後、欧州でどのようなステップアップを果たしていくのか。その動向に注目が集まる。

(小川由紀子/Yukiko Ogawa)



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