古巣復帰を果たしたテベス ボカのアイドルが夢見る新たな野望とは?
愛するクラブにささげる人生
アルゼンチン代表FWカルロス・テベスは今夏、イタリア王者ユベントスを離れ、古巣ボカ・ジュニアーズへと11年ぶりに復帰した。活躍の場を母国へと移したテベスは、愛するボカでのさらなる野望を持っているようだ。スペイン地元紙「マルカ」が報じている。
ヨーロッパでも成功を収めた世界的ストライカーのテベスだが、彼が夢見るのは、いずれボカのトップに立つことだという。険しい道のりであることは、本人も重々承知の上のようだが、プロデビューを果たしたクラブへの愛情に偽りはないようだ。
「いずれはボカの会長になりたい。そのために は準備もしなければいけない。自分一人の力でなれるものではないし、みんなが私のことを好きでなければいけない」
現在、クラブの会長を務めるダニエル・アンへリッシ氏に対し、テベスは大きな恩を感じている。同会長はテベスの復帰を希望し、実現に尽力。テベスも会長に対して賛辞を贈っている。
「彼(アンヘリッシ会長)のことは本当に信頼している。常に僕のことをボカに呼び戻したいと考えてくれていた。彼はとても勇気を持った人間で、夢の実現は不可能じゃない、夢はかなうと信じている」
2001年、17歳の時にボカでプロデビューを果たしたテベスは、03年に南米王者を決めるリベルタドーレス杯を制覇。日本で行われた、同年のトヨタカップでもミランを下して世界一に輝 いている。03年から3年連続で南米最優秀賞も受賞している。
その後に加入したマンチェスター・ユナイテッドでは2度のプレミア制覇や欧州チャンピオンズリーグ優勝を経験。ユナイテッドの宿敵マンチェスター・シティや、昨季までプレーしたユベントスでもリーグタイトルなど多くの栄光を手にしてきた。アルゼンチン国民からの人気は絶大で、ボカのアイドルでもあるテベス。31歳とまだまだトップレベルでもやれるだけのコンディションを維持しているが、すでにボカに身をささげる意志が固まっているようだ。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images