3戦連続スタメンの山口は最下位にガックリ 前回大会MVPも輝き切れず

課題ばかりを口にした大会

 東アジアカップ第2戦の日韓戦でチームを敗戦の危機から救ったMF山口蛍(C大阪)も、豪雨の中で行なわれた中国戦後には、ガックリと肩を落とすしかなかった。
 
 9日、バヒド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は東アジアカップ第3戦の中国戦に臨んだ。GK東口順昭、DF丹羽大輝、DF米倉恒貴のG大阪トリオが代表デビューを飾った中、山口は3試合連続で先発起用された。前半10分に中国FWウー・レイに先制ゴールを許した日本だったが、同41分に日本もMF武藤雄樹(浦和)の代表2得点目で追いついた。
 
 しかし、その後は決定機を作ることはできず。山口も韓国戦では目の覚めるようなミドルシュートで代表初ゴールを決めたが、その再現はならなかった。ゲームを支配しながら、決め手を欠いた点を課題に挙げている。
 
「最後のスルーパスや、パスのクオリティが疲れてくると落ちてきたので、そこの精度が足らなかったと思う。ボールはある程度支配できたと思うが、最後の最後、シュートを打つところでの精度が足りなかった。そこは反省しなくてはいけない」
 結局、国内組の選手だけで臨んだ今大会は、1つも白星も挙げることなく大会を後にすることに。前回大会のMVPを獲得した男の口から出てくるのは課題ばかり。ピッチ上で豊富な運動量と球際の激しさを持ち味とする中盤の要は、淡々と言葉を並べた。
 
「今までより中盤でボールを持つ時間は増えた。その中で、いかにして効率的にパスを出すかはこれからの課題」
 今大会、山口はJ2所属の選手として唯一の代表入り。2014年W杯ブラジル大会後の8月に膝を負傷し、昨季の後半戦を棒に振った。今年3月に実戦復帰するとハリル監督の目にも留まり、同監督の初陣となった親善試合チュニジア戦でW杯以来の代表復帰を果たし、スタメンの座を勝ち取った。今大会では海外組がいない中でチームの中心を担うことが期待されたが、韓国戦の得点以外で活躍を印象づけることができなかった。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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