本田圭佑がゴールを求める理由 サッカー人生で2度目の「非現実的」な挫折とは?

「単なるパサーではいられない。スコアラーになる必要があった」

 だが、そんな逆境のなかで、本田は新たな成長の糧を見つける。オランダに残る決断を下し、2008-09シーズンに背番号10を背負って16得点13アシストという圧倒的な数字を残した。チームを2部優勝と、1年での1部復帰に導くとともに、自身もMVPを受賞。その存在価値を証明した。「非現実的」だったという2部でのプレー経験が、自身のサッカー観にも大きな影響を与えたという。

「VVVでの失敗は貴重なレッスンになりました。成功のためには、ゲームを変える必要がある、と。それまでの単なるパサーではいられない。ゴールスコアラーになる必要があったんです」

 この経験によってゴールへの欲求や、チームを勝利へと導く責任が芽生えた。のちのCSKAモスクワ、ACミランへとステップアップを果たす本田を支えていった。自身の集大成と位置付けていたロシアW杯。「どれだけ結果にコミットできるかどうか。勝つためにやれることを全部やる」と語っていた本田は、途中出場から1得点1アシストをマーク。ゴールを、そして勝利を希求したプレーで、その存在を改めて世界に示した。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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