試合を壊した「二つの誤算」と「負の連鎖」 城彰二が日本代表に求める“化学反応”

「このままではマズイ」心理状況を脱するために…

 W杯初戦まで、もう待ったなしの状況。パスの受け手と出し手のタイミングなど、選手は限られた時間のなかで意思疎通をして高めていくしかない。

 結果が出ていない以上、選手も負の連鎖のような重苦しいものを感じ、「このままではマズイ」という心理状況になっていると思う。私も現役時代に経験したが、悪い流れに一度陥ると簡単には抜け出せないものだ。ただ、冒頭でも述べた通り、チームとしてできていることは確実に増えている。

 経験豊富な選手が多いという部分で、今こそその力が試されていると思う。メンタル面を含めて、いかに彼らが発信者となってチーム内で危機感を共有し、攻守両面の連携面での精度を高めていけるか。

 残された時間は短い。だが、改善できるチャンスはまだ十分にあるし、一つのきっかけで劇的な“化学反応”がもたらされることもある。それを信じて、チーム全体でW杯へ向かって前進するのみだ。

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