日本代表MF遠藤が再会した原風景 17年ぶりに訪れた思い出の地からブラジル生活がスタート

「ここでトレーニングをしたし、思い出の地。ここで(ブラジルで最初の練習を)迎えられるのは嬉しい。ここでボールを蹴るのは17年ぶりかな。久しぶりで嬉しく思う。十何年経って、あのときの経験は大きいと思える。初めてプロの練習に混ざったのもここだった。厳しさやサッカーへの思いが高くなったし、勉強になった」

 8 日午後4時からブラジルの日本代表ベースキャンプ、イトゥ近郊のソロカバ市のスタジアムで練習を終えた。遠藤は万感の表情で思いを言葉に代えた。実は、鹿児島実高2年時にブラジルで短期留学した際、このスタジアムで練習した経験があったのだ。レベルの高い地元のプロ選手と一緒にプレーすることで、多感な遠藤少年は大きな刺激を受け取った。常々「ブラジルリーグでプレーしたい」という悲願を口にするほど、この地はサッカー選手としての原点だったという。

 無名だった高校生が17年もの歳月を経て、日本人学校の生徒ら5400人の観衆から声援を受けるまでのプロサッカー選手へと成長した。

「アメリカでも良いトレーニングが積めたし、いい緊張感、高いモチベーションでやれたらいい。W杯に向けて良い準備をしたい。あしたからもまた、良いトレーニングをしていきたいし、最高の準備をして初戦を迎えられたらと思う」

 遠藤の目前には、自らの原風景が広がっていた。17年来の思いをかみしめ、そこからW杯本番を目指す。約束の地でその成長を証明するために。

 

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

※ワールドカップ期間中、サッカーマガジンゾーンウェブが記事内で扱うシーンやデータの一部はFIFAワールドカップ?公式動画配信サイト&アプリ『LEGENDS STADIUM』で確認できます。
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