本田圭佑が語っていた日本のサッカーファンへの期待

 そんな本田が今から5カ月前、あるインタビューに答えていた。本田がアンバサダーに就任したKONAMIのサッカーゲーム「ウイニングイレブン」「ワールドサッカーコレクション」の素材撮影時の模様を収めた、スペシャルムービー用でのものだ。

 質問自体はたったの3つ。だが、一つ一つの答えは本田の考え方が表れた実に興味深い内容だった。

 最初の質問は「ファンの期待値の高さを感じるか?」

 本田の回答はこうだった。

「期待値の高さもそうですけど、ファンがよりサッカーを知ることで、結果だけではなく、日本のスタイルはこうだというものが見えつつあるのではないかと思います」

 W杯に向けて、本田は一貫して攻撃的なスタイルにこだわってきた。昨年、コンフェデレーションズ杯で3連敗を喫し、国内の親善試合でウルグアイに惨敗したときも、ブレることはなかった。そして今、ザックジャパンは世界の強豪を相手にも自分たちが主導権を握り、攻撃的に戦うという“スタイル”を確立しつつある。

 ただ勝つのではなく、内容にこだわって勝つ。本田がどんなに批判を受けても最後まで信念を曲げなかったのは、その先に日本のスタイルが見えてくるという確信があったからだろう。

 

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