ハリル前監督、電撃解任の“反論会見”全文【後編】 「協会は大きなリスクを背負った」

「日本代表は窮地のなかで準備をしていく。準備時間を与えて欲しい」

「会長の記者会見にも出ていたし、質問がないので申し上げる。技術委員会がたくさんの修復を試みたと言っていた。技術委員会の存在すら知らなかったし、誰も私のところに来て話をしたことがない。私は知らない。私のオフィスに来た時に挨拶と握手はしたかもしれない。西野さんも来た。西野さんはあとから加わったが、技術委員長の役目は初めてという人だった。確かに彼とのコミュニケーションは少なかったかもしれない。もちろん挨拶はしたが。全てのトレーニング、会議、常に一緒にいた。選手、このリストで行こうという提案をした時、現地の選手も起用したので彼の意見も求めた。あまり多くを語らない人だった。

 試合中だが、GKの第2コーチとともに選手の観察を頼んだ。ハーフタイム前に彼らは降りてきて情報をくれる。そしてハーフタイムに話ができる。全てのトレーニングにも彼は参加していた。いつも、いやー良かったと。一度だけ聞かれたのは、フランスでの技術委員長の役目を聞かれた。私の知らないところでどんなやり取りがあったのかは不明だ。あえて聞いてもいない。他のメディカルスタッフが話をすることもあった。会長から私が望めば会うということにしてくれたようだ。そして、技術委員長が選手の一人が不平不満を言っていると一度だけ聞いた。非常に友好的な関係性が保てているという気がしていた。どこに問題があったのか皆さんに聞いてほしい。

 最後にメディアの人にも言いたい。本当にお礼申し上げる、心より正直に。私に入ってくる情報量は非常に少ない。批判もあると聞いている。日本の記者の方々は、それでも私にとっては優しい人々だった。このタイミング、この時期は特殊なものだ。何が起こっているのか本当に分からない。どうか記事を書く皆様、客観的に書いてほしい。私のことはどう書いても良いが、日本代表は窮地のなかで準備をしていく。サッカーの世界ではW杯はこれ以上ない舞台だ。危険性もはらんでいる。彼らに準備時間を与えて欲しい。日本代表には良い試合、良いW杯をしてほしい。最後に、記者の方々から全員ではないが、記者会見が終わるたびに拍手をしてもらってきた。その拍手に心よりお礼申し上げます。アリガトウゴザイマシタ」

(FOOTBALL ZONE編集部)



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