ハリル前監督、電撃解任の“反論会見”全文【後編】 「協会は大きなリスクを背負った」

「私は日本の永遠のサポーターだ」

――真実を探しに来たと言ったが、解任された理由の真実とはなんだったのか? 監督は悔しい思いをされているが、W杯で日本代表を応援しますか?

「残念ながら真実を探しに来たと言ったものの、まだ見つかってはいない。何人かの選手が不満を漏らしているというのは聞いている。(田嶋幸三)会長とやり取りをしているようだが、テクニカルスタッフの何人かともコンタクトを執っていたようだ。西野監督がどんな役割を果たしたのかは分からない。私がまだ代表監督だった時に、不満を漏らしている注意した方がいい選手がいると言いかけていた。何か問題があったのであれば、本当だったら、会長が事前にこういう問題がある、どうするんだと聞いてくれれば良かった。西野さんも警笛を鳴らすなり、何かインフォメーションをくれるなりすれば良かったのではないか。会長、あるスタッフとは話したが、なぜ私のスタッフとは話をしなかったのか。

 不満を漏らしている選手は2名でしょうか。私の方には感謝している、ありがとう、残念だというメッセージを送ってくれる選手が15人くらいいる。会長から問題があると前もって教えて欲しかった。解雇権を持っているのだから、解雇することは問題ではないと思う。何か問題があるなら、その原因が何かを監督に会長が聞いてほしかった。会長の決断はもちろん正しいでしょうし、私がショックを受けているのは問題を前もって誰も何も教えてくれなかったことだ。そして会長がパリまで来てくれたが、突然の解雇だった。分からないんです。コミュニケーションと信頼関係が薄れていると。最初に申し上げた会議やミーティングでコミュニケーションをとっているつもりだった。一人ではなくスタッフで仕事を構築してきた。どうしてなのかという答えが知りたい。

 2番目の質問だが、私は日本の永遠のサポーターだ。いろいろなことを混ぜられない真っすぐな性格なので、関わってきたチームと親密な関係を築きたいし、いつも忠誠心はある。日本チーム、多くの選手たちにまだ心が通っていると信じているし、みんなどうしてこんなことになったか分からないままだ。日本、ずっとこれからも頑張ってください。心からの言葉です。これはバイオリンのようなリップサービスではない。真っすぐな忠実な言葉は心からのもので、揺るぎのないものだ。今回、この事態をなんと申し上げたら良いのか。非常に心残りだ。

 個人的なメッセージを許してほしい。チームに関わった全ての人たちやサポーターにも感謝のことを申し上げたが、熊本県にも個人的には感謝したい。特別なメッセージを直々にいただいた。W杯前に熊本に足を運ぶと約束したので、熊本に行きたいと思っている。こういう状況なので、変わってしまったのだが。そして熊本県と約束したのは、試合ごとに熊本のバッジをつけることだった。次回は観光客として足を運ぶだろう。友達から聞かれる。君は日本にいくのかと。もちろん、自信を持って日本に来られる。今までやった仕事も、個人としても誇りに思っている。私も私の家族も日本が大好きだ。素晴らしい場所を観光でも見物させてもらった。北の方には足を運べていないが、まだ生きている。また、お目に掛かりましょう」

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