「本田はミランに残ることができた」 イタリア人番記者が監督交代劇に見た“もう一つの未来”

大補強を生かせず、「崩壊寸前」の危機的状況にモンテッラ監督の解任を決断

 ACミランは成績不振から27日にヴィンチェンツォ・モンテッラ監督を解任し、クラブのレジェンドである“闘犬”ことジェンナーロ・ガットゥーゾ氏を新監督に迎えた。シーズンの折り返しを待たずしての電撃交代となったが、長年ミランを追っている番記者は、「6月にガットゥーゾが来ていたら、本田はミランに残ることができただろう」と見解を示している。

 ミランは昨オフ、名門復活を期して補強に2億ユーロ(約260億円)以上をつぎ込み、11選手という大補強を展開した。しかし、目玉としてユベントスから獲得したイタリア代表DFレオナルド・ボヌッチがミスを連発するなど新戦力が期待に応えられず、リーグ戦14試合を終えた時点で首位ナポリと勝ち点差18の7位。シーズン途中で、下部組織の指導者を務めていたガットゥーゾ氏へ監督交代となった。

「モンテッラは、もうミランの構想に何カ月も前からそぐわなくなっていた。ゲームを構築できないし、戦術さえない。特に、選手たちのアイデンティティーを引き出せなかった。選手たちの精神的な士気は崩壊寸前。そのために、クラブは思い切った選択に至らざるを得なかった」

 イタリアテレビ局「7ゴールドTV」のパオロ・ヴィンチ記者は、このように語る。モンテッラ監督は昨季、スソの局面打開力を前面に押し出すスタイルでUEFAヨーロッパリーグ出場権を獲得した。しかし、今季は巨大戦力をコントロールできず、その座を追われることになったわけだが、長年にわたってミラン番記者を務めるヴィンチ氏は監督交代が早ければ、今夏にメキシコへ移籍したFW本田圭佑(パチューカ)の“運命”も変わっていたはずだと分析する。

 

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