“FKキッカー・メッシ”覚醒の陰にマラドーナあり 関係者が証言「父親のように助言」

シニョリーニ元代表フィジカルコーチが2009年のやり取りを明かす

 バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシは現地時間4日、リーグ第27節アトレチコ・マドリード戦で直接FKを決め、キャリア通算600得点を達成した。今季、直接FK弾5本を記録しているが、その背景にはアルゼンチンの英雄ディエゴ・マラドーナ氏(現アル・フジャイラ監督)があった。スペインテレビ局「ラ・セクスタ」が報じている。

 2位アトレチコとの首位攻防戦で、メッシの黄金の左足が炸裂した。前半26分、ゴールまで約20メートルの位置でFKを獲得すると、鋭いカーブがかかったシュートは壁を超えて、スロベニア代表GKヤン・オブラクをあざ笑うかのようにゴール右隅に決まった。今季直接FKで5ゴール目と、FKキッカーとしての能力を誇示している。

 そんなメッシにマラドーナが助言していたことを明かしたのは、かつてアルゼンチン代表のフィジカルコーチを務めたフェルナンド・シニョリーニ氏だ。2008年から10年までアルゼンチン代表を率いたマラドーナ監督は、2009年の代表活動中に二人でFKについて会話することがあっという。

「マラドーナと一緒に歩いていたらメッシがFKの練習をしていた。彼は3本蹴って3本とも外し、上手くいかない表情でロッカールームに帰ろうとしたんだ。ただ、マラドーナがそこで彼と話し始めると、まるで世界が止まったようだったよ。マラドーナはメッシと同じ場所にボールを置いて、父親のように助言していた。『FKを蹴る時はボールを足から離さないように蹴るんだ』と言っていたよ」

 この助言が現在の“覚醒ぶり”に直接生きているのかは定かではないが、マラドーナがメッシの成長に影響を与えたことは間違いないだろう。メッシはどこまで進化を続けるのか、楽しみだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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