【サッカー分析講座⑥】シュートにまつわるデータ それを紐解けばスペイン代表の強さが明らかに

優れたストライカーの価値

 

 例えば決定率が高いということは、チームとして全体的にシュートスキルが高い場合や、秀でたストライカーの決定的な仕事により高い確率で得点できていることを示す。失点しないように守備を堅め、決定力のある前線の選手を生かすカウンターを得意とするチームや、不確実な状況でのシュートを避けてボールを繋ぎ、意図のある攻撃でゴールへと迫るチームもこのデータは高くなる。

 昨シーズン躍進したチームと言えばセレッソ大阪、ACL出場権を獲得した川崎フロンターレ、後期だけ見れば首位のアルビレックス新潟の名が上がる。これらのチームには決定的な仕事をするストライカーがいた。

今回のワールドカップメンバーに選ばれた柿谷、サプライズ当選の大久保、残念ながら選ばれなかったが好調新潟をけん引した川又だ。彼らはいずれも20%という高い決定率を誇る秀でたストライカーたちだ。

逆に降格した大分トリニータ、ジュビロ磐田、湘南ベルマーレはトップ10に入るようなストライカーが存在しなかった。過去日本代表の1トップを務めた前田遼一も33試合で9得点と不振を極め、不本意なシーズンを送っている。

決定率というデータだけでなく総得点、場合によっては総失点、枠内シュート率等いくつかのデータを組み合わせるとより傾向がはっきりと見えてくる。

 

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