“風のいたずら”が生んだ一撃 上田西MF丸山、驚愕の50m直接FK弾で勝利に貢献

左足で蹴ったボールは風に乗り、ゴール前の混戦も飛び越えてゴールに吸い込まれる

 駒沢陸上競技場に吹く強風が驚愕の50メートルFK弾を演出した。3日に行われた第96回全国高校サッカー選手権大会の3回戦、上田西(長野)は帝京大可児(岐阜)に5-0で勝利したが、MF丸山圭太が前半終了間際に放ったキックが先制ゴールになった。

 試合会場となった駒沢陸上競技場は、試合前から強風が吹いていた。置いていたボールが転がるほどの風はメインスタンドに向かって左から右に強く吹き、前半の風上に立っていたのが上田西だった。

 風上を利して攻勢に出た上田西は前半終了間際の40分、右サイドの敵陣に入ってすぐのところでFKを獲得。丸山が左足で蹴ったボールは上空の風に乗り、ゴール前の混戦も全て飛び越えるとそのままゴール左上隅に吸い込まれた。驚愕の約50メートルFK弾が先制点になった。

 上田西は前半32分にも左サイドからのロングスローが風に乗ってゴールネットを揺らしていたが、誰も触らずにゴールインしたとして得点は認められていなかった。冬の関東に吹く強烈な風による“いたずら”が、高校生たちの熱い戦いに大きな影響を与えた。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

フットボールゾーンウェブ編集部●写真 photo by Football ZONE web

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