ハリルJが挑む世界基準の“距離感” ブラジル相手にいかに飛び込まず、絶妙なプレスをかけるか

「判断のスピードは体の強さと関係ない」

 もっとも、その距離感を空けすぎれば「簡単にやられてしまう」という点も、よく理解している。一発で飛び込まず、それでいてボール奪取も狙える絶妙なプレスをどこまで実践できるかが、守備面での最大のポイントとなりそうだ。

 一方の攻撃に関して、乾は「自分たちがボールを持てる時間もあると思うので、持てる時間でどれだけ崩せるか」と言及。さらに倉田は、パススピードと判断のスピードを挙げた。

「だいぶボール際で潰してくるイメージがある。ちょっとでもボールを晒したり、持っちゃったらすぐ潰されてしまう。ワンタッチや早いパス回しで崩していけたらいい。判断のスピードは体の強さと関係ないと思うので、判断早くプレーしていきたい」

 日本はブラジルと過去11試合を行い、戦績は0勝2分9敗(4得点31失点)。2006年ドイツW杯グループリーグで対戦以降、直近の4試合は1-4(06年6月W杯)、0-4(12年10月親善試合)、0-3(13年6月コンフェデ杯)、0-4(14年10月親善試合)といずれも大量失点で4連敗を喫している。いまだ未勝利の相手から、ハリルジャパンは金星を挙げることができるだろうか。

【了】

大木 勇(Football ZONE web編集部)●文 text by Isamu Oki

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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