伝説の天才、アイスマン、重戦車… 伊メディア選出「神トラップ弾・ベスト10」

1位は今なお色褪せない鮮やかなゴール

 栄えある1位は、元イタリア代表FWロベルト・バッジョだ。ブレシア時代(2001年)のユベントス戦、若き日のMFアンドレア・ピルロによるハーフライン付近から出されたボールは、最終ラインの背後を取ったバッジョの元へ。背番号10は自分の頭を越えて落ちてくるボールを、そのままダイレクトでシュートすると見せかけて左側のスペースへ展開。飛び出してきた元オランダ代表GKエドウィン・ファン・デルサールをあっさりとかわし、無人のゴールに流し込んだ。ピルロの正確無比なパスと、完璧という言葉でも足りないほどのバッジョのトラップ技術が生んだゴールは、今なお色あせない鮮やかなゴールとして語り継がれている。

 豪快なミドルやアクロバティックなシュートもまたサッカーファンを興奮させるものだが、トラップという基本にして重要な技術の粋を極めたようなゴールの数々。飛んできたボールをただ足元に止めるのではなく、いかに次のプレーに対して有効な位置にコントロールするかという重要な技術を学ぶ上で、お手本になるものばかりだ。そして、名手たちによるゴール前の“ひと手間”は、改めて世界最高峰のアイデアと技術が持つ魅力をアピールしている。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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