日本代表10月2連戦「ポジション争いの構図」 8カ月後のW杯へサバイバル激化

サイドバックは残り“1枠”の争いか

 サイドバックでは欧州でプレーするDF酒井宏樹(マルセイユ)、DF長友佑都(インテル)、DF酒井高徳(ハンブルガー)の3人が常にハリル監督の優先順位にある。それでも、長友と酒井高徳が左右両サイドのプレーを可能とするだけに、どちらかのサイドに1人分の余地があるという見方もできるだろう。

 今回はそこに車屋紳太郎(川崎)が初選出されたが、復活を期す実力者もいれば、他ポジションとの兼務の可能性もある。今季からドイツ2部ウニオン・ベルリンに移籍したDF内田篤人にも、今後のプレー次第では復活する可能性があり、センターバックで選出されたDF槙野智章(浦和)もサイドバックで起用された実績がある。MF遠藤航も所属する浦和で右サイドバックでのプレー機会が生まれているため、“残り1枠”を巡る争いは熾烈を極めていると言えるだろう。

 センターバックでは、吉田麻也(サウサンプトン)が不動のリーダーで、そのパートナーを巡る争いと言えそうだ。現時点では昌子源(鹿島)が信頼を得ている感があるが、ハリルジャパンの立ち上げ当初から招集回数の多い槙野や、DF植田直通(鹿島)と今回は招集外のDF三浦弦太(G大阪)にもチャンスがあるか。また、長期離脱中のDF森重真人(FC東京)が復帰すれば再びこの競争に加わると予想され、激戦区と言うことができそうだ。

 守備的な中盤の選手となると、今回は招集外だが主将のMF長谷部誠(フランクフルト)に対するハリル監督の信頼度は絶大だ。MF山口蛍(C大阪)もレギュラーを確保している感があり、MF井手口陽介(G大阪)の成長も著しい。サイドバックでも名前を挙げた遠藤は、同じリオデジャネイロ五輪世代の井手口を凌駕するようなパフォーマンスを残さない限り、このポジションでの生き残りは簡単ではない。他でも、最終予選の敵地UAE戦で救世主になったMF今野泰幸(G大阪)に再びスポットライトが当たる可能性もある。

 

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