W杯南米予選は「7差」に7カ国の大混戦 メッシ擁するアルゼンチンも敗退危機に直面

ブラジル首位突破も2位から8位が大激戦 ラスト2戦で残り「3.5枠」を争う

 リオネル・メッシが、パウロ・ディバラが、アレクシス・サンチェスがロシアの舞台に立てないかもしれない――。最終盤を迎えるロシア・ワールドカップ(W杯)南米予選は早々に1位突破を決めたブラジル以外、壮絶な大混戦となっている。「4.5枠」を巡る戦いが残り2節となったなか、W杯二度の優勝を誇るアルゼンチン、現南米王者であるチリがそれぞれ5位、6位に沈んでいる。彼らが見るのは天国か、地獄か。熱く燃える南米の10月決戦を展望したい。

 まず、16節終了時点での順位表を整理すると、圧倒的な力を見せて首位突破を決めたブラジル、すでに予選敗退が決まった9位ボリビア、10位ベネズエラ以外の7カ国が、わずか「勝ち点7差」にひしめき合うという、未曽有の大混戦となっている。

 特に苦戦ぶりが取り沙汰されているのがアルゼンチンだ。2016年に行われたコパ・アメリカ・センテナリオ後にエースFWメッシが代表引退をほのめかし、それを翻意した直後の第7節ウルグアイ戦ではメッシのゴールで1-0の勝利を挙げて反撃ムードに乗ったかと思いきや、格下と思われたベネズエラに2-2ドロー、宿敵ブラジルに0-3完敗、過酷な高地で知られるボリビアとのアウェーマッチで0-2の敗戦を喫するなど、現時点で大陸間プレーオフに回る5位にとどまっている。

 チームは9月から昨季セビージャを躍進に導いたホルヘ・サンパオリ新監督を迎え入れたが、指揮官の目指す攻撃サッカー構築には程遠い状況で、第16節では最下位ベネズエラ相手に1-1と再び引き分ける失態を犯した。また今夏のコンフェデレーションズカップで準優勝したチリも、前回のAマッチウィークでパラグアイ相手にホームで0-3と敗れると、続く敵地ボリビア戦で0-1と連敗。上位固めのはずが、出場圏外の6位にまで落ちてしまった。

 

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