ACミランのフィリッポ・インザーギ監督は、7日の本拠地ベローナ戦で後半ロスタイムに2-2ドローに追いつかれた試合後、自身の去就問題について激白した。衛星放送「スカイ・イタリア」が報じている。 「試合終了まで10秒前に失点をしてしまうのは残念だ。ホームでの一勝を手にするために、あの瞬間まで苦労していたのに全く愚かしい。選手はとても失望しているが、これがフットボールだ。最後の瞬間にゴールを決めて喜ぶ人間もいれば、失点を喫して苦しい1日を過ごす人間もいる。まだ12試合ある。この試合で何ができなかったか、家に持ち帰って分析したい」 インザーギ監督はそう嘆いた。 ベローナ戦で勝てなければ解任と現地メディアは報じていた。自身の去就問題については「それは私への質問ではない。私は胸を張って進むだけだ。私とチームは全力を注いでいるのだから。チームには選択肢が限られていた。それは明白だ。困難な試合だった。90分間通じてやりきれたのなら、選手の自信にとっても大きかったはずだ」と語った。 イタリアメディアは調子の上がらないミランと、インザーギ監督に批判的な姿勢を強めている。だが、インザーギ監督は毅然(きぜん)とした態度で口を動かし続けた。 「誰にも考えというものはある。今夜いいプレーではなかったのかもしれないが、選手が努力していないとは言えない。練習ではハングリーさ、 努力、精神というものを感じている。もっといいプレーができた。引き分けに終わったけれど、もっといい結果を望むこともできた。私はメディアによる裁判というのは好きではない。みんなまた裁判を起こすかもしれないが、私はチームに集中するのみだ」 3試合連続で先発落ちとなった日本代表FW本田圭佑は後半19分に途中出場したが、見せ場をつくれずに終わった。指揮官の解任危機が騒がれる中、昨年10月19日以降、ゴールとアシストから遠ざかっている背番号「10」。浮上のきっかけを見いだせないかつての強豪は正念場を迎えている。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images