定位置失った「日本のエンペラー」本田 サウジ戦での逆襲誓う姿に豪州連盟も注目

「フラストレーションを感じる必要もある」

 これまで日本サッカー界の皇帝のような存在だった本田は、アジア最終予選を戦うなかで右ウイングの座をヘントFW久保裕也に明け渡した。ミランでは2シーズン連続でリーグ戦1ゴールと苦しみ、欧州でのキャリアにひとまず別れを告げた。

 7月にメキシコに渡り出場機会を模索したが、右ふくらはぎ肉離れによって出遅れてしまう。新天地デビューとなった第6節ヴェラクルス戦では途中出場から見事にゴールを決めたが、バヒド・ハリルホジッチ監督は本田ではなく、実績の乏しいシュツットガルトFW浅野拓磨を右ウイングに抜擢。そして浅野が先制点を叩き込んだ。

 レギュラーという玉座を追われたエンペラーの苦境を、FFA公式サイトはこう紹介している。

「この経験深いアタッカーが依然として必要かどうかの議論が、日本で存在する。しかし、彼自身はもっと若いスター軍団の活躍を歓迎している」

 公式サイトでは若手の挑戦に応える格好となった本田の「フラストレーションを感じる必要もある。それでもっと努力しようと思うし、モチベーションも高めてくれる」とのコメントも紹介している。オーストラリアも注目し期待する本田の反骨心は、敵地ジッダのピッチで輝きを放ち、日本に勝ち点をもたらすのだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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