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ストライカー・ルーニーに救われたマンUがCL出場圏を死守
エース不在で最前線に配置のルーニーが2得点
マンチェスター・ユナイテッドは28日のリーグ戦でサンダーランドをホームに迎え、2-0で貴重な勝利を収めた。
マンUは前節のスウォンジー戦で1-2と敗戦を喫した。アーセナルに抜かれて4位に転落。5位のサウサンプトンに勝ち点1差に迫られており、予断を許さない状況で今節を迎えた。
ルイス・ファン・ハール監督はこの日、エースのオランダ代表FWロビン・ファン・ペルシーが前節右足首故障で離脱したために、普段トップ下に固定しているイングランド代表FWウェイン・ルーニーを最前線にシフトした。この緊急措置がファン・ハール監督を救う結果となった。
前半はボールポゼッションが71%と試合のイニシアチブを握っていたものの、0−0のまま試合を折り返すこととなった。だが、後半18分に試合は動いた。コロンビア代表FWラダメル・ファルカオがボックス内で巧みなトラップで相手DFジョン・オシェイをかわすと、そのまま倒されPKを獲得。主審がファルカオを倒したオシェイではなく相手DFウェズ・ブラウンに退場を命じるという不可解なジャッジでスタジアムは騒然とする一方、PKはルーニーがきっちりと決めきり先制点を奪った。
そして後半40分には右サイドからベルギー代表MFアドナン・ヤヌザイがシュートを放ち、相手GKが弾いたところをルーニーが詰め切り、サンダーランドの息の根を止める追加点を奪取。そのまま試合終了のホイッスルを迎えた。
「前半はもっといいパフォーマンスも望めたが、後半は試合をコントロールして、ゴールを奪った。決定機も作れていたし、ゴールを奪われなかった。私は非常に喜んでいる。今日はバランスがそこまで良くなかった。(それでも勝てたのは)大きなステップだ」
試合後、衛星放送「スカイ・スポーツ」で笑顔を浮かべたファン・ハール監督には、これまで有力 OBやサポーターからルーニーをストライカーで起用しない方針に批判が集まっていた。聞く耳を持たない様子だったが、エース不在の中、この日2得点を収めた“ストライカー・ルーニー”の活躍を目の当たりにした。
「どの選手にも自信が必要だ。2ゴールを決めれば、自信は深まるに違いない」と指揮官はルーニーについてこう語った。試合前の記者会見では「うちには年間20得点を決めるストライカーがいない」と語り、優勝争いに絡めない現状をストライカーの力量不足と関連付けていたオランダ人指揮官だが、前線はこの日意地を見せた。ルーニーはファン・ペルシーと並ぶ今季10得点とゴールを伸ばし、ファルカオも活躍。指揮官の発言を見返すように2トップが勝利をもたらした。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images