445日ぶり弾「やっと踏み出せた」 感じた責任感…揺れたスタジアム「こんな盛り上がるのか」

湘南戦で4点目を決めた仲川輝人【写真:増田美咲】
湘南戦で4点目を決めた仲川輝人【写真:増田美咲】

仲川輝人が勝利を決定づける4点目をマーク

 FC東京は10月7日、天皇杯3回戦で湘南ベルマーレと対戦し、4-0で勝利した。この試合でいちばんの盛り上がりを見せたのは、FW仲川輝人が決めた4点目だった。2025年7月以来の得点に「やっと第一歩は踏み出せたかなと思う」と安堵の表情を浮かべた。

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 長い長いトンネルを抜けた。ピッチに膝をつき、両手を天に掲げた。ベンチからチームメートも飛び出し、サポーターもこの日一番の大盛り上がり。みんなが求めていたゴールが決まった。

 試合を決定づける得点は、味方との連係から生まれた。後方からMF高宇洋がボールを繋ぎ、左サイドを上がったDF鈴木楓がクロスを供給。当初はマイナスの位置で構えていたが、クロスが相手のスライディングに阻まれた瞬間に思考を切り替えた。「こぼれ球の準備はしていた。あそこでシュートまで持っていけたのは良かった」。時間帯や点差を考慮し、「自分が決めなきゃいけないという気持ちは強かった」と自らゴールを陥れる選択を下した。

 アタッカーとしての意地が詰まった一撃だった。今季は1対1の好機を逃す場面があり、「決めなきゃいけない責任感もあった」と重圧を感じていたことを明かす。それだけに、「技術云々よりも気持ちで押し込んだゴール」と泥臭く奪った得点に胸を張った。ゴール直後には、点差が開いていたにもかかわらずチームメイトやサポーターが熱狂。「こんな盛り上がるのかっていう。めっちゃ嬉しかった」と周囲の反応に驚きと喜びを滲ませた。公式戦ゴールは2025年7月19日の浦和レッズ戦以来、445日ぶりになった。

 この得点は、起用し続けてくれた関係者への感謝の証でもあった。試合後の会見で「めちゃめちゃ嬉しい」と語ったという松橋力蔵監督に対し、「自分が迷惑かけたというか、出場立たせてくれるのに結果が出ていなかった」と自責の念を抱いていたことを明かす。「本当にやっと点取れましたし、リキさんへの恩返しじゃないですけど、そこも嬉しい」と素直な思いを口にした。チームのための献身と、自身がゴールを狙う欲求との間でモヤモヤした感情を抱えていたが、思い切り足を振ることでゴールを量産できた時期を思い出した。

 そして、10月の連戦に向け、「このあとの7連戦をいい形で乗り越えるようにしたい」と気を引き締め、「チームが勝利するためにプレーを選択するのは心掛けながら、ゴールは狙い続ける」と力強く宣言。最後には、ゴール裏で披露したパフォーマンスについて、「連れていかれたんで。シャーなしでやりました、シャーを」と笑いを誘い、確かな手応えとともに8連戦の初戦を締め括った。

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