大岩監督に直談判「やらせてください」 主将が抱えた怪我の不安「そこは言い訳にならない」

キャプテンとしてチームをまとめた市原吏音
大岩剛監督率いるU-21日本代表は10月4日、アジア競技大会の決勝でU-23韓国代表と対戦し、0-1で敗れた。キャプテンとしてチームをまとめたDF市原吏音が「もっと自分ができたと思う」と敗戦後の思いを話した。
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最後までキャプテンの振る舞いを示した。ピッチに倒れ込んだ仲間に手を差し伸べ、すぐさまテレビ中継のフラッシュインタビューに対応。堂々とした振る舞いで言葉を紡いだ。
「チャンスもありましたし…。今すぐこう何か冷静に、コメントができないので、ただ応援していただいた様々な方々に感謝したいです」
今年1月31日、RB大宮アルディージャからオランダ1部のAZへ完全移籍を決断した。そこから半年、AZでは思うような出場機会を得られず、セカンドチームでプレーする日々。クラブでの立ち位置を変えるためにも、強い思いを持って帰国した。
「行ってまだ半年ちょっとなので、大きく変わったって自分の中で分かるものはないですけど、それは見てもらってる方々に決めてもらいたいですし、自分の価値を証明しに、チームの優勝のためにここに来たので、まずは優勝するっていう結果で変わったっていうのを証明したい。ガチで優勝したい」
AZからの合流に至っては、監督やスポーツダイレクターに「試合に出られるとこに行きたいし、日本で優勝したい」と思いを伝えた。ドタバタ合流で大岩監督と初顔合わせになったのは、ホテルではなく9月18日の練習場。コンディションも万全とは言えないなかで迎えた大会でもあった。
「それはこういう代表選手の宿命だと思いますし、本当にいい機会になったというか。これでトップパフォーマンスをしなきゃああいうところに行けないなと思っているので、それはやっぱ今後の課題。自分がA代表に入る上では確実にやらなきゃいけないし、避けて通れない道だと思う。過ごし方も含めて、よりプロフェッショナルにならなきゃなと思います」
韓国戦でもフル出場したが、抱えていた不安があった。グループステージ第3戦のタイ戦で足を捻って途中交代。準々決勝の北朝鮮戦前には「自分的にはできるっていうのは伝えてますし、そこは監督が決めること」と話していたが、ダメージは少なくなかった。
「どこまで言っていいのか分からないですけど、多少なりとも抱えてましたし、でも僕自身の問題だったので。ただ『やります』って言ったのも僕ですし、メディカルと監督と話して『やらせてください』って伝えて、上手くサポートしてもらいながらやったので、そこは言い訳にならないです」
随所でキャプテンとしての振る舞いも見せた。試合前の選手入場でチームの先頭を歩き、相手選手と握手をした後、その場に止まって後ろに続く選手たちを迎えた。出番のなかったウズベキスタン戦のPK戦後には、ピッチに座り込んだ相手GKの元に歩み寄り、声をかけた。韓国戦の後もそれは同様で、俯く姿を見せずスタンドに向かって両手を叩いた。
それでも、表彰台に立ち銀メダルを首にかけられた瞬間、込み上げた思いと浮かんだ涙を拭った。海外組として、キャプテンとして「自分自身足りなかった」と自分の現在地を見つめた。
「今日とかは自分は出し切ったとは言い切れますけど、もっと自分ができたと思う。海外組って言われてて期待もされてて、キャプテンでもあって、チームをもっと勝たせるっていう意味では、自分自身足りなかったなと。この世代を最初からやってきたので、自分がもっと引っ張れる存在にならなきゃなと思いました」
表彰式ではファン・サポーターから「2年後ここ日本で再びアジアの頂へ そしてその先へ」と書かれた横断幕が掲げられたが、市原の目標はもっと先にある。
「やっぱり各々のレベルアップが必要だと思うので、1日でも早く多くの選手がA代表に行って、A代表のレベルを経験したりとか、海外に行って海外のレベルを肌で感じて、そうやってレベルアップするべきだと思う。2年後と言わずに1か月後のA代表に向けて各々が自チームで活躍しなきゃいけないなと思います」
頭の中にあるのは「ただただA代表に行きたい」という純粋な思い。2年後のアジア杯とロス五輪を頭の片隅に置きながら、自分が求める場所にたどり着くためにオランダでの厳しい戦いに向かっていく。
(FOOTBALL ZONE編集部・上原拓真 / Takuma Uehara)



















