59歳カズ「何も言うことがない」 記録的0-7大敗に落胆露わ…高すぎたJ1の壁「切り替えるしか」

福島が水戸に0-7の大敗
J3福島ユナイテッドFCが、J1・水戸ホーリーホックに記録的な大敗を喫した。福島は9月29日、ホームのとうスタ(とうほう・みんなのスタジアム)で行われたルヴァン杯2回戦で水戸と対戦。前半だけで5失点し、後半にも加点されて0-7で敗れた。7点差での敗戦は過去3例に並ぶ大会ワーストタイ。自慢の攻撃陣も強固な守備に跳ね返されるなど「格上」相手に圧倒的な力の差を見せつけられた。
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「まだ冷静でないので、試合を振り返るのが難しい。この点差で負けたことは、僕のキャリアにもないですし……」。リーグ戦7ゴールで得点ランク首位に並ぶFW岡田優希は試合後、動揺を隠しきれずに言葉を絞り出した。チームとしても今季ワーストの7失点。選手たちの足取りは重かった。
自信を持って臨んだ試合だった。1回戦ではJ2の仙台から大量4ゴールを奪って勝利、天皇杯2回戦でもJ1の横浜F・マリノスに敗れはしたものの0-1の好勝負を演じた。調子の出なかったリーグ戦も前節のAC長野パルセイロ戦は2点差を跳ね返して4-3の逆転勝ち。勢いに乗って、この試合を迎えていた。
しかし、J1の壁は厚かった。開始6分にセットプレーから先制を許すと、立ち上がりの14分までに3失点。相手のハイプレスに苦しみ、自慢の攻撃力が空回りした。自陣でボールを奪われてゴールを許し、一方的な展開になった。
後半、司令塔のMF針谷岳晃、得点源の岡田、清水一雅と主力を投入。パスサッカーのギアを上げたが、シュートまで持ち込めない。逆に2ゴールを奪われて完敗。寺田周平監督は「相手はうまさもクオリティの高さもあった。守備の固さを感じた」と相手との力の差を口にした。
日程的なハンディもあった。長野とのリーグ戦の激闘から中2日の試合。疲れも考慮してスタメンは大きく入れ替えなければならなかった。一方の水戸は日本代表の活動期間でJ1リーグが休み。コンディションの差は小さくなかった。
福島が相手を分析して準備する時間は限られたが、水戸には十分な時間があった。樹森大介監督は「難しい試合になると思っていた」。だからこそ、福島対策を徹底。「この1週間、準備してきたことができた」と満足そうに話した。天皇杯で京都産業大に敗れたことで選手たちに芽生えた危機感も、J3相手に全力を尽くす原動力になった。
ボール支配率は51%、パスは相手の575本を大きく上回る799本。「強度は感じたが、チャンスは0ではなかった」と岡田は話した。確かにとりわけ後半は相手のプレスをかいくぐって何度もペナルティエリア近くまで攻め込んだが、ラストパスを止められてシュートは打てず。屈辱的なスコアがすべてだった。
この日ベンチ入りするも出番がなかった59歳のFWカズ(三浦知良)も「今日は何も言うことがない」とさすがにショックは隠せない。カップ戦での記録的な大敗が、今後の長いリーグ戦にどう影響するか。寺田監督もカズも「切り替えてやるしかない」と話すのが精いっぱいだった。
(荻島弘一/ Hirokazu Ogishima)
荻島弘一
おぎしま・ひろかず/1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者として五輪競技を担当。サッカーは日本リーグ時代からJリーグ発足、日本代表などを取材する。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰。20年に同新聞社を退社。
















