大阪をどよめかせた衝撃弾 18歳高卒ルーキーが豪快な「右足」…4年後につながる伝説の幕開け

市原でプレーした城彰二氏【写真:山田真市/アフロ】
市原でプレーした城彰二氏【写真:山田真市/アフロ】

1994年:ガンバ大阪 1-3 ジェフユナイテッド市原

 今年8月7日、秋春制への移行によって新たなシーズンが開幕するJリーグ。その歴史を振り返ると、各年の「開幕戦」には数々のドラマや衝撃、あるいはハプニングが刻まれてきた。新シーズンの足音が近づくなか、ファンの記憶に強烈に焼き付いているシーンを振り返る企画「Jリーグ歴代開幕戦の衝撃」。第3回は、1994年、高卒ルーキーがいきなり主役の座を奪い取ったガンバ大阪対ジェフユナイテッド市原の一戦と、18歳・城彰二による鮮烈なデビュー弾だ。

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 熱狂のうちに幕を閉じたJリーグ元年を経て、迎えた1994年シーズン。3月12日に万博記念競技場で行われたサントリーシリーズ開幕戦のピッチには、異例の抜擢を受けた若者の姿があった。

 名門・鹿児島実業高校を卒業したばかりのルーキーFW、城彰二である。

 当時のJリーグは、ジーコやリネカーをはじめとする世界的な大物外国人選手や、日本代表クラスのベテラン選手たちが圧倒的な存在感を放っていた時代。そんな猛者たちがひしめくプロの舞台で、高卒ルーキーがいきなり開幕スタメンの座を勝ち取るだけでも大きな話題だった。しかし、この18歳は単なる「期待の新人」という枠を軽々と飛び越えてみせた。

 0-0で迎えた前半38分、早くもその瞬間は訪れる。

 味方からの浮き球のパスを前線で巧みに胸トラップした城は、そのまま豪快に右足を一閃。強烈なシュートがゴールネットに突き刺さった。屈強なプロのDFを相手に全く臆することなく放たれた、高卒ルーキーによる開幕戦でのプロ初ゴール。スタジアムがどよめきと大歓声に包まれるなか、城はあどけなさの残る満面の笑みを浮かべてチームメイトと抱き合った。

 プレッシャーに押しつぶされるどころか、大舞台を心から楽しむようなその笑顔は、日本中のサッカーファンの心を鷲掴みにした。試合も市原が3-1で勝利を収め、城は主役として最高のスタートを切った。

 城の勢いはこの1試合にとどまらず、ここから4試合連続ゴールという驚異的な記録を打ち立てる。プロの壁にぶつかるどころか、終わってみればルーキーイヤーで12ゴールをマークし、一気にジェフの攻撃陣を牽引する絶対的なストライカーへと成長を遂げた。

 のちに日本代表の期待の若手ストライカーとして「18番」を背負い、1998年フランスW杯で日本のW杯初出場に大きく貢献することになる男の伝説は、間違いなくここから始まった。1994年の開幕戦は、日本サッカー界に新たな風を吹き込んだ「若きスーパースター誕生」の瞬間として、今も色褪せることなく語り継がれている。

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