なでしこ唯一の大学生選出「タフで対人の強い選手」 指揮官絶賛の22歳「思い切ったチャレンジを」

なでしこジャパンの狩野倫久監督【写真:森田直樹/アフロスポーツ】
なでしこジャパンの狩野倫久監督【写真:森田直樹/アフロスポーツ】

第20回アジア競技大会に臨むなでしこジャパンのメンバーが発表

 日本サッカー協会(JFA)は7月27日、9月から愛知県を中心に行われる「第20回アジア競技大会」に臨むなでしこジャパン(日本女子代表)のメンバー22人を発表した。狩野倫久監督と佐々木則夫女子ナショナルチームダイレクターが登壇した会見では、今大会にかける強い思いや、本番を見据えた選考の難しさ、そのなかで唯一選出された大学生プレーヤーについて言及した。

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 今回のメンバー選考は、通常とは異なる難しさがあった。大会エントリーのレギュレーション上、開幕まで1か月以上も前の段階でリストを提出する必要があり、さらにWEリーグのシーズン前というコンディションの見極めが難しいタイミングと重なったためだ。当初予定していた選手が直前に怪我を負うアクシデントも重なり、登録枠23名に対して今回は22名での先行発表となった。残り1枠については現在JOCを通じた手続きの最中であり、完了次第追加発表される見込みとなっている。

 今大会は国際Aマッチウィーク(FIFAインターナショナルウィンドウ)外での開催となるため、海外クラブ所属選手の招集が困難な状況にある。そのため、WEリーグやなでしこリーグ、大学リーグの視察を重ねて選抜された国内組中心の構成となった。そうした限られた条件下で選ばれた布陣には、フレッシュな若手から経験豊富なベテランまで多彩な顔ぶれが並び、初招集の選手が10人を数える。

 狩野監督は「失敗を恐れず、思い切ったチャレンジをしてほしい。アジアでの国際経験を通じてさらに成長し、日本の女子サッカーの発展につなげてくれれば」と若手たちの飛躍に大きな期待を寄せている。

 なかでも唯一の大学生プレーヤーとして選出された22歳のDF大箸桜子(東洋大)について、指揮官は「非常にスピードのある、タフで対人の強い選手。そういった部分を大会で出してほしい」と、その優れたフィジカルと、プレー面のスピーディーさを高く評価した。今年2月から2026JFA・WEリーグ特別指定選手として、ちふれASエルフェン埼玉でプレーしており、今季から正式加入となる期待の選手だ。

 一方で、チームを支える存在として期待されるのが最年長で31歳のMF成宮唯(INAC神戸レオネッサ)だ。狩野監督は「彼女の持つ運動量や攻守に関わる連続性、ゴール前での怖さやテクニックを発揮してもらうのはもちろん、プレーを通じてチームを牽引し、経験を若手に伝えていってほしい」と全幅の信頼を寄せる。WEリーグの昨季MVPを獲得した実力をアジアでも示すことだろう。

 ただ、アジアの戦いは一筋縄ではいかない。相手が極端に引いてブロックを形成する守備的な戦術をとってくることや、お互いの配置が噛み合うミラーゲームに持ち込まれるなど、局面を打開するのが極めて難しい戦いが予想される。だが、狩野監督は「1試合1試合、自分たちがやるべきことを整理し、個の強みを存分に出して戦う」と泥臭く勝ち上がる姿勢を強調した。

 1994年の広島大会以来、32年ぶりに日本で開催されるアジア競技大会。8月22日のWEリーグ開幕を経て、自国開催の大声援を背に受けて挑むなでしこジャパンが、アジアの頂点に立つための戦いへの一歩を踏み出す。

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