森保監督に「ノートを見せてもらった」 ブラジル戦中のメモ…安田理大が明かした“衝撃の舞台裏”

安田理大氏が明かした
森保一監督率いる日本代表は現地時間6月29日、アメリカ・テキサス州ヒューストン・スタジアムで北中米ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント1回戦でブラジル代表と対戦し、1-2で敗れた。ベスト32に終わった一戦から一夜明けた30日にはホテルで取材に対応。今大会の日本代表を追い続けた元同DF安田理大氏は指揮官の“森保ノート”裏話や選手のリアルな声を明かした。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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激闘から一夜明け、安田氏は「完全に燃え尽きた。もう元気がない」と虚脱感を滲ませた。ブラジル相手に前半29分、MF佐野海舟が自ら持ち運び、ミドルシュートを放って奪った先制点。だが、後半は相手のカルロ・アンチェロッティ監督による戦術変更で押し込まれ2失点し、逆転での敗退が決定した。
「前半に関して言えば、ほぼパーフェクトな内容だった。佐野選手のゴール、あの奪ってから前へ推進力出してドリブルしていってフィニッシュまで行くっていうのは、今季のブンデスでも何回も見ましたし、まさに森保監督がずっと言っている積み重ねてきたものが、あの前半は出たなと思いました」
ただ、後半は相手がFWヴィニシウス・ジュニオールをサイドに張らせて徹底的にクロスを放り込む戦法に変更。これに日本のディフェンスラインが下がり、重心がうしろに下がった。最終的に2失点。試合から一夜明けた取材現場で、安田氏は森保監督と話す機会があったという。
「さっきちょうど森保監督と話してて、森保監督に昨日のノート見せてもらったんですよ。中身も全部。そしたらやっぱりこう『ラインを押し上げ』っていうのもちゃんと書いてたし。で、森保監督の話でも、ブラジルの試合をやっぱりスカウティングでもう何試合も、何回も見て、ブラジル代表がああやって割り切って戦ってくることも自分のなかにあった、と。まあ、ただそのやっぱりこう耐えきれなかったと、いう部分ですね」
後半アディショナルタイムに喫した、あまりにも残酷な勝ち越しゴール。FWガブリエウ・マルティネッリに決められたシーンを巡り「右ウイングバックの菅原由勢が、もう少しインサイドに絞ってカバーすべきだったのではないか」という戦術的議論も巻き起こっている。だが、自身がサイドバックだった安田氏の見解は明確だ。
「あれは試合後にウッチー(内田篤人氏)とも話したし、本田圭佑とも話したけど、菅原選手にあそこまで絞らせるのは結構厳しいと思う。理由としては、ヴィニシウスに自由にやられたくないから。ヴィニシウスがワイドに張ってたなかで、そこに対して1秒でも早くプレッシャー行かなあかんから、重心はやっぱりちょっと外になる。そのために(途中出場で)入ってきたし。だから、あれはもうほんまにブラジルがうまかった。止めてからのパスもうまいし、マルティネッリももう絶妙な位置に立ってた」
さらに安田氏は、森保監督のノートに記されたプラン、そしてブラジルが日本に対して見せた戦術的なアプローチをこう総括する。
「ブラジル代表もボール握りながら攻めてくるときに、やっぱり人数かけて攻め込んでくるから、それに対してのカウンターであったり。あとブラジルの選手っていうのは、ある程度ポジションがルーズでも、最終的に自分の守備範囲の広さであったり身体能力というので守れたりする。だから一瞬の付け入る隙というのをチームとして探りながら。そういうのができたときに決めきる。
ブラジルは正直、日本に余裕で勝てると思っていたと思う。でも、あの試合のあとの喜びようとかを見たら、やっぱり相当手を焼いたんやなというのは思った。だって、後半はブラジル代表のベンチの選手も興奮して何回もグランドに入ってきていた。それぐらい、めちゃくちゃ強い日本やったからそうなったと思う。今の日本代表は自分たちのできることは全部やったと思う」
森保監督がノートに書き、チームがピッチで表現したブラジル対策は確かに世界を震わせた。だからこそ、この敗戦から見えた「個のさらなる上乗せ」という宿題は、日本のサッカーをもう一段上のレベルへ引き上げるため、大きな1歩になるはずだ。




















