吉田麻也が伝授する“オランダ攻略法”「変化球はない」 狙うはファン・ダイクの癖「下がりがち」

オランダについて語った吉田麻也【写真:増田美咲】
オランダについて語った吉田麻也【写真:増田美咲】

サポートプレーヤーとして同行する吉田麻也

 森保一監督率いる日本代表は現地時間6月14日、アメリカ・ダラスで北中米ワールドカップ(W杯)グループステージ初戦オランダ戦に臨む。サポートプレーヤーとしてチームを支えるDF吉田麻也(LAギャラクシー)はかつてオランダ1部VVVフェンローに所属するなど同国に精通。当時イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンではロナルド・クーマン監督のもとでプレーし、DFフィルジル・ファン・ダイク(リバプール)とは同僚だった。W杯3大会連続出場経験を持つ37歳が見た「オランダ」とは——。

「初戦がいかに大事かは、みなさん含めて十分分かっていると思うし、僕らも理解している。負ければダメージは大きいと思いますけど、プランA、B、Cはもちろん考えておかなきゃいけない。僕らだけじゃなくてスタッフも十分考えている。それよりはまず初戦に自分たちが持ってるものを出せるかどうかの方が大事」

 初戦で対戦するのはFIFAランク8位の強豪オランダ。2010年南アフリカW杯で対戦し、ヴェスレイ・スナイデルのゴールで0-1の敗戦を喫した。この一戦を含めて過去に3度対戦し、0勝1分2敗と1度も勝利できていない。特に相手の最終ラインを牽引するのはかつてサウサンプトンでともにプレーしたファン・ダイク、ヤン・ポール・ファン・ヘッケ(ブライトン)、ミッキー・ファン・デ・フェン(トッテナム)、デンゼル・ダンフリース(インテル)らと強固な守備ラインを組む。吉田は日本の攻撃陣が狙うべきポイントを挙げた。

「やっぱり相手の得意な土俵で戦ってはいけないなと思う。むしろ自分たちの良さっていうのは逆に相手のウィークポイントでもあると思う。やっぱりカウンターから素早い展開だったり、(ファン・ダイクら)相手もラインが下がりがちなところのスポットをついて、ギャップでボールを受けて早い展開で勝負を仕掛けていくとか、そういうのは非常に大事になってくるんだと思います。もちろん、自分たちがボールを持つ時間も長くしたい」

 敵将のクーマン監督にはサウサンプトン時代に師事。「オーソドックスですよ、4-3-3で。選手の能力を最大限に引き出すようなサッカーをしているので、特に変化球はあまりないのかな」。直近の親善試合ではアルジェリアに0-1で敗れ、ウズベキスタンには2-1で勝利。吉田は「2戦ともほぼ同じメンバーで、ある程度固まっているのかな。GKが怪我をしてしまってそこがどうなるかわからないけど、自分たちの分析と変わらないんじゃないかなと」と、オランダの姿勢を考察した。

 またポイントの1つになるのが攻守におけるセットプレー。平均身長181.3センチの日本に対してオランダは同185.1センチ。約4センチも差がある。だからこそ「恐らく僕らがリードしていれば、どんどんクロスを上げてくる可能性がある。無駄なファウルが増えると、キッカーもいい、高さもあるというのは、警戒しなきゃいけない。逆に僕らは色んなアイデアを出したものを出せればいい。スローイン含めて大きなウェイトを占めるので非常に大事」。いかに相手のセットプレー数を減らせるかはカギとなりそうだ。

 さらに、吉田が伝えたのは2018年ロシアW杯の経験。初戦のコロンビア戦では相手が前半3分で一発退場し、MF香川真司のPKで先制したが、同39分に同点弾を浴びた。後半28分にFW大迫勇也が頭で決めて勝利した。「初戦はかたくなりがち。でもそこから温めて、2戦目、3戦目に繋げるのが大事。ロシアの時は(2戦目のセネガル戦で)オフサイドトラップを仕掛けたりもあった」。セネガル戦では前半終了間際に右サイドでFKを与えるも、蹴り込まれる瞬間に守備陣がラインを上げて、相手攻撃陣を全員に置き去りにした。「こういうのは今から作り上げていくのが大事」。まずはオランダ戦に目を向けながらも、チュニジア戦、スウェーデン戦へ積み上げていくことが重要だとした。

 MF遠藤航主将がチームを離脱するなどのハプニングを乗り越えて調整してきた日本。2大会連続で初戦は勝利を収めており、オランダ相手に歴史的な1勝を飾りたい。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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