ゴレツカら輩出…ドイツ名門の理念「資金はありませんが」 選手に問う「何が見えた?」

「コパ・トレーロス2026」に参加したVfLボーフムのエムベルク氏が語った
ジュニア年代の国際大会「コパ・トレーロス2026」が今年3月から4月にかけて開催された。馬入サッカー場、しんよこフットボールパークで行われたU13には、ドイツ・ブンデスリーガ2部のVfLボーフムのアカデミーも参加。U12-15スポーティングダイレクターのニクラス・エムベルク氏が来日の意義を語った。
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「ファンルーツから参加しないかという招待をいただきました。2年前にはすでにU-15のチームで参加しており、少年たちにとって日本へ飛び、その文化を学ぶことは素晴らしい経験となりました。ですから、少年たちが日本や日本の文化を知り、ハイレベルで非常に優れたサッカー大会でプレーできるという経験と機会のために、私たちはここにいます」
もちろんドイツ国内にもレベルの高い対戦相手は多くいる。そのなかで、あえて遠路はるばる日本へ足を運んでいるボーフム。「私たちのアカデミーでプレーする少年たちに素晴らしい経験をさせたい、国際大会に参加させたいと考えており、これは私たちにとって大きなチャンスです」とエムベルク氏は言う。
「私の見解では、日本の選手は技術レベルが非常に高く、非常に優れた力強いサッカーができると思います。ですから、日本の文化や日本のサッカーのスタイルを経験することは、私たちにとって大きな機会なのです。私たちはここでの滞在を本当に楽しんでいますし、素晴らしい経験になっています」
UEFA A級ライセンスを保持し、2017年からボーフムのアカデミーで指導してきたエムベルク氏。ティム・オーマン(レバークーゼン)、チャルク・エルンスト(ヘルタ・ベルリン)、カスパー・コシェフスキ(ボーフム)ら多くのトッププレイヤーを育ててきた。そのなかでも、「カイエタン・レンツ(ボーフム)も教えましたが、別格でした。彼は非常に優れていました」と振り返る。
「私が挙げた選手たちは皆、非常に素晴らしかったのですが、共通していたのはピッチ上で非常に精力的だったことです。彼らは常に向上したい、より良くなりたいと願っており、私たちがトレーニングで行うすべてのことに心を込めて取り組んでいました。練習に完全に没頭し、常に自分のスキルやプレースタイルを磨こうとしていました。私が挙げた選手全員に共通する特徴です」
バイエルン・ミュンヘンやボルシア・ドルトムントのようなビッグクラブではないが、アカデミー出身の選手を軸に結果を残してきたボーフム。レオン・ゴレツカ(バイエルン)、アルメル・ベラ=コチャプ(エラス・ヴェローナ)、イルカイ・ギュンドアン(ガラタサライ)ら数々のドイツ代表を輩出してきた。
「私たちは、毎年国内のトップタレントや、トップチームやブンデスリーガでプレーする選手を輩出しています。これが私たちの最大の強みです。私たちは自前の選手を育てなければなりません。選手を買い取る資金はありませんが、トップチームのために全力を尽くし、自前の選手を育てる力と知識は持っています」
そのような才能ある選手たちを指導するとき、「その状況で何が見えたか」を問いかけるというエムベルク氏。「もしもう一度、同じ場面をプレーできるとしたら、別の方法をとるか? それとも他の解決策はないか?」。指導者のやり方を押し付けるのではなく、「自ら決断させる」ことをサポートすると言う。
「コーチとして、私は少年たちが自分自身の道を見つけ、それを理解する手助けをしたいと考えています。ビデオなどでその場面を振り返る際にも、『君のアイデアは何だったのか? 何が見えていたのか? もっと良い選択肢はあったか?』と問いかけることが必要です」
今大会では柏レイソル、FC東京、ジュビロ磐田、横浜FCと、Jクラブのアカデミーに敗れて11位という結果になったボーフム。「私の視点から、最も印象的だったのは選手の技術レベルです。この大会でプレーしているすべての選手が、本当に優れた技術レベルにあります」とエムベルク氏も驚きを持って語る。
「そして彼らは非常に速い。非常にスピードのある選手がいて、ピッチ上でとても機敏で素早い。これは私にとっても私たちにとっても非常に印象的でした。この大会は本当にハイレベルです。私たちの少年たちにとって、日本のチームと対戦するのはタフなことでした。彼らはこの大会で多くを学ぶことができたと思います。私たちにとって非常に良かったです」
現在、ボーフムは磐田や筑波大学と提携を結ぶなど、日本とのパイプをさらに強化している。「現在すでに行っている交流をさらに発展させたいと考えています。異文化について学び、異なるプレースタイルを経験することは常に有益なので、これを強化していきたいです」とエムベルク氏。「コパ・トレーロス」への参加を筆頭に、今後もボーフムと日本の友好関係は続いていくだろう。
(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)






















