出場機会なく「先も見えない状況」 三笘薫に田中碧…活かす経験「毎日の練習が決勝戦」

イサカ・ゼイン「ここではなかなか試合に出られなかったので、楽しさはありました」
ジェフユナイテッド市原・千葉のMFイサカ・ゼインにとって、4月25日のJ1百年構想リーグ第12節の川崎フロンターレ戦は、気持ちの入る一戦だった。2020年に桐蔭横浜大から川崎でプロのキャリアをスタートしたイサカだったが、川崎では出場機会を掴めず。2023年にモンテディオ山形へ移籍し、昨季途中から千葉に加入した。そして千葉でJ1昇格を果たし、初めて川崎のホームスタジアムである等々力陸上競技場に戻って来たのだった。
試合前のメンバー発表時には、川崎のファンからも大きな拍手で迎えられたイサカは、ピッチ内でも成長した姿を見せた。右サイドから再三チャンスを作り、前半28分にはセットプレーのこぼれ球から強烈なシュートを放ったが、惜しくもクロスバーに嫌われてしまう。試合は後半20分にイサカが退いた後、両チームが1点ずつを取り合う結果に。千葉は1-2で敗れ、第2節のPK戦負けに続いて川崎に連敗を喫することとなった。
試合後のミックスゾーンでイサカは「初めて戻って来たので、爪痕を残したかったですし、それだけに悔しい気持ちが大きいです。まだまだ力不足だなと感じた試合になりました」と、肩を落とした。チャンスを作れていたが、「結果だけを求めてきたので、ちょっと惜しいとかは……。前回の対戦もそうでしたが、こういう気持ちで終わりたくないと思って試合に入っていたので、(個人でも)結果が出なかったし、チームも勝てなかったので、負けたなという感覚です」と、悔しがった。
バーに当てたシュートの場面についても、「再現性のある形ではないというか、自分の思い描いているイメージのなかでのプレーではなかった」とイサカは求めている形ではないとして、「とにかくミートして、強くっていうイメージでした。入ってくれたら一番良かったですけど、自分のところからチャンスを作り出して決めることができなかったので、またやり続けるしかないですね」と前を向いた。
イサカが在籍していた2020年、2021年当時の川崎は、DF谷口彰悟、DF山根視来、MF守田英正、MF中村憲剛、MF三笘薫、MF田中碧、MF旗手怜央、FWレアンドロ・ダミアンと、そうそうたる顔ぶれがいた。
当時を振り返り、「川崎のときは(試合に絡めず)めちゃめちゃ悔しかったですし、正直、先も見えない状況でした。ただ、あれだけのメンバーがいて、毎日の練習が決勝戦みたいな感じでプレーしていましたし、そこでの経験は生きている」と言い、あらためて「(川崎とのアウェーゲームを)楽しみにしていましたし、ここではなかなか試合に出られなかったので、相手としてプレーができて、楽しさはありました。だからこそ、結果をつかみたかったですし、また来シーズン以降になりますが、帰ってきてスタメンで出て活躍したい気持ちです」と、決意を新たにした。
勝つためには、チームとしても成長が必要だ。千葉はほとんどの試合で、相手と互角に渡り合う良い試合を繰り広げているが、勝てたのはホームでの2試合だけ。「スコアは、1点差とか、そういう試合が多いですが、その小さな差にすごく大きな課題があると感じます」とイサカは言い、「1点差ではありますが、ゲームのなかでの肝みたいなところを掴みきれないから、結果が出ていない。今日で言えば先制点のところとか、そこが重要になってきます。ゲームをコントロールする時間があるとはいえ、そういう肝のところは抑えないと結果は出ない。ただ、変にやり方を変えたりはしないと思うので、ブレずに続けていくしかないかなと思っています」と、課題と向き合った。
(河合 拓 / Taku Kawai)






















