なぜメンバー入れ替えで2連勝? 短期間でチーム形成…欧州“連続撃破”の舞台裏

スコットランド、イングランドとメンバーを入れ替えて勝利
森保一監督率いる日本代表は現地時間3月31日、ウェンブリー・スタジアムでイングランド代表と対戦し、1-0で勝利した。3月の英国遠征ではスコットランド戦(1-0)から移動込みの中2日でも、歴史的な金星。初戦では若手主体で先発し、主力組の出場時間を限定したなかで、これまで課題だったターンオーバーにも成功した。過程には、北中米ワールドカップ(W杯)に向けて短期間でチームを作り上げるための特別な練習があった。
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約8万人が詰めかけた聖地ウェンブリー。日本代表がイングランド代表を完封で下した。前半23分、流れるような高速カウンターからMF三笘薫がゴール。その後決定機を作られるも、GK鈴木彩艶や最終ラインが体を張って守り切り、英国遠征を2連勝で終えた。
流れを生み出したのはスコットランド戦。先発メンバーには鈴木唯人や佐野航大、後藤啓介らの名が並んだ。“主力”を温存したなかで、若手が奮闘。無失点に抑えきり、後半途中から出場した“主力”が試合を決めた。ここに大きな収穫があった。
「日本代表の組織力はさすがだなという風に感じたのがまず第一印象。個が優れていて体格のあるスコットランドの選手に新戦力、急にメンバーへ組まれたメンバーの中で、これほど組織的なチームができるというのは日本人の良さ。さらに若い選手の勢いのあるプレーでギアが上がっていましたし。途中から出ればスペースが空いてくるので。でも、選手が逆であってもこういう展開になっていた」(堂安律)
例えば昨年9月のアメリカ遠征では、メキシコ戦から移動して中2日の強行日程でアメリカ戦に向かった。時差や疲労を経験する目的があったが、2戦目は11人を入れ替えて0-2の完敗。ターンオーバーの難しさを痛感した。だが、W杯に向けて2チーム、あるいは3チーム分の戦力が必要不可欠。そのなか、今回の2連戦で得た層の厚さは北中米の舞台で生きる。
その新戦力をチームに適応させたのが今回初めて公開された練習だった。英国遠征の2日目、「3-2-4-1」と「4-2-3-1」に各ポジションが分かれて、ゆっくりとボールを回しながら戦術を確認。細かい決まりごとを消化する頭のトレーニングだ。
「おそらく練習を見てくれてたと思うんですけど、ああいういわゆる外から見ていると少し退屈というか、スピード感が出ていない練習でも重要性っていうのを選手全員理解している。強度が出ない中でも、頭を動かしながら、全選手がすり合わせて、練習前後とかコミュニケーション取って、新しい選手でわからないことがあれば、常連のメンバーたちに聞いている姿も見ている。そういうことがぶっつけ本番、急に出た選手たちが活躍できた、理由でもある。準備のところ。これだけ緻密に準備できるのは日本人の良さ」(堂安)
ピッチ内外での会話量は格段に増えていた。だからこそ、若手主体でも試合を作ることができ、結果的にターンオーバーに成功。W杯に向けて、2チーム分の戦力の基盤を作ることができた。W杯まであと2か月。日本代表は世界に向けて、着実にステップを踏んでいる。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)


















