矢面に立つリーダー「W杯優勝のためなら」 苦悩の10番が初主将…意思継ぐチルドレンの決意

キャプテンを務める堂安律【写真:岩本太成】
キャプテンを務める堂安律【写真:岩本太成】

森保監督が指名したことを明かした

 日本代表MF堂安律が森保ジャパンの“新”キャプテンに就任した。チームは3月28日にスコットランド・グラスゴーで同国と対戦。27日に試合会場のハムデンパークで前日会見に臨んだ森保一監督が負傷で選外のMF遠藤航に代わって「堂安律をチーム主将として伝えた」と明かした。プロキャリアででは初。立ち上げ当初から牽引してきた10番が北中米ワールドカップ(W杯)前、最後の活動で先頭に立つ。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

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 変わらぬ表情、変わらぬ佇まい。スコットランドとの一戦を迎えるハムデンパークでリラックスした表情の堂安は、この日もチームで一番声を出し雰囲気を盛り上げた。森保ジャパンを背負う覚悟はとっくの昔からあった。誰よりも“言葉”で“態度”で示してきたのが堂安だ。

「間違いなく日本代表への思いはみなさんも感じてくれていると思う。強くなったし、今回監督がこうやって選んでくれたのも恐らく自分がキャプテンじゃなくてもそういう行動を普段からしているということを、自覚が芽生えてきているということを感じてくれたからだと思う。W杯優勝のためならどの立場であっても全力でやりたいという思いはあるので」

 2018年、森保ジャパンの立ち上げから2期続けて継続的に招集されてきた。今シリーズはキャプテンの遠藤が負傷により選外。遠藤に代わって主将マークを巻く選手が注目されてきたなかで、森保監督は「ベテランやキャップ数が多い選手を選ぶことも考えた。でも、私が東京五輪からA代表も2期監督している中で長く戦って律のリーダーシップを見てきていますし、チーム作りという部分でもわかってくれていると思った」と指名した理由を説明した。

 A代表キャップは62。初招集の時は20歳だった。それから8年、かつて「自分は若かった」と反省していたように代表から外れた時期もあった。だが、W杯を目指していくなかで日の丸を背負う意味、覚悟を自分なりに捉え、常にチームへ還元するようになった。堂安らしいリーダーシップの1つは「矢面に立つこと」だ。誰もが口をつぐみたい時、先頭に立つことができる。例えば2024年のアジアカップ、ベスト8で敗退した時も取材エリアに一番に出てきて、自らの思いを話した。逃げずに仲間を、チームを考えて行動することができる。

 今シリーズではさらに役割が与えられた。MF南野拓実やMF久保建英らも負傷で不在のため、MF鈴木唯人やMF佐野航大、FW塩貝健人ら経験の浅い若手を“一員”にすることだ。

「新しい若い選手の力が必要。彼らが伸び伸びすることが日本代表の助けになると思うし、僕が若い頃は先発たちがそうしてくれた。彼らのポテンシャルが思い切って出せるように。その中でチームが1つになれることが今の日本代表が成長する1番の近道だし、今回やるべきこと。彼らの成長が僕たちをまた奮い立たせてくれると思う」

 西宮SSやガンバ大阪ジュニアユース時代には経験がある主将。23年6月には古巣G大阪の本拠地パナスタで行われたペルー戦で途中からキャプテンマークを巻いたことはある。だが、そんな経験など関係ない。主将であろうと、なかろうと、これまで示してきたことが答え。DF菅原由勢は「航くんとは違うリーダーシップをずっと発揮してくれていた」と話し、FW小川航基も「代表のことを誰よりも分かっている」と賛同。北中米W杯まで残り2か月半。堂安キャプテンとともに。森保ジャパンの未来を10番の背中に託す準備は万全だ。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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