日本人コンビが見せた「阿吽の呼吸」 J2→初欧州の25歳…代表OBも絶賛「クオリティーを持っている」

シント=トロイデンの松澤海斗【写真:Belga Image/アフロ】
シント=トロイデンの松澤海斗【写真:Belga Image/アフロ】

【専門家の目|太田宏介】シント=トロイデンFW松澤海斗が決勝点

 ベルギー1部シント=トロイデンは、現地時間3月8日のセルクル・ブルージュ戦に2-1で勝利。途中出場のFW松澤海斗が決勝点を奪ったなか、元日本代表DF太田宏介氏も注目している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 1-1の同点で迎えた後半29分に投入された松澤は同36分に大仕事をやってのける。左サイドでボールを持った松澤はMF伊藤涼太郎にパスを預けるとそのままスプリント。リターンを受けた松澤は飛び出してきた相手GKを嘲笑うかのうように少しシュートを浮かして流し込んだ。これが決勝ゴールになり、チームを勝利に導いた。

 太田氏は「松澤選手と伊藤選手の阿吽の呼吸が素晴らしい」と絶賛。そして今季途中からの起用が多い松澤について、「ジョーカー的な形で、引いて守る相手や間延びしてきたゲーム展開で、彼の仕掛けや単独での突破だけでなく、味方を使いながら相手を食いつかせて剥がしていく、裏に背後に走り込んでいくプレーは素晴らしいものがある」と、監督の期待に応えるプレーを見せていると語る。

 そしてアシストした伊藤についても「ものすごく気が利く」と太田氏。「松澤選手が仕掛けている時に一歩あえて引いて、パスコースを作って受けて、かつ彼の良さを引き出すこのラストパスの精度は、凄まじい」と、解説する。

「日本人2人がこのゲームを決める決勝点を奪ったことはものすごく価値があると思います。もっと松澤選手のプレーを長く見たいですし、プレーできるクオリティーを持った選手だと思う」

 松澤は昨年夏に当時J2だったV・ファーレン長崎からシント=トロイデンへ完全移籍。優勝争いをする好調なチームとは裏腹に、松澤はここまで20試合全てが途中出場となっている。それでも前節のリーグ戦でも途中から出場すると、何度も左サイドを切り裂き、印象的なプレーを見せていた。

「こういったいいプレーがどんどん出てくるといいですよね。特に松澤選手は、J1未経験で下から這い上がってきている。Jでプレーする選手たちにとってものすごく刺激になるというか、一緒にやってた選手たちが活躍しているところを見たり聞いたりすると、自分たちにもできるんじゃないかと思うので、夢ありますよね」

 また、シント=トロイデンは現在首位と勝ち点差3の3位につけており、すでにプレーオフ1(チャンピオンズ・プレーオフ)への進出が決定している。プレーオフ1進出は2009-10シーズン以来、16シーズンぶりの快挙となる。また、DMM.comが経営権を取得して以降では、初めての進出となった。

「優勝争いもだいぶ熾烈。前節負けましたけどこれだ、いい戦いしてるっていうのもチーム史上初めてのこと。このヨーロッパサッカーにおける、日本経営のクラブがタイトル獲りそうになってるっていう状況が一番楽しみかもしれないです。歴史動いてますよ」

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太田宏介

太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。

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