今季4戦3発の大卒ルーキー「ゆっくり見えた」 掴み取ったスタメン…ゴール量産も「まだ足りない」

肥田野蓮治が開幕から4試合で3ゴール
浦和レッズのFW肥田野蓮治が、3月7日のJ1百年構想リーグ水戸ホーリーホック戦で先制ゴールをマーク。これで今季の出場4試合で3得点となり、大卒ルーキーがハイペースでゴールを量産している。
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ゴール前でパスを受けると「(周りが)ゆっくり見えた」と振り返るほどの冷静さがあった。前半41分にMF柴戸海からのボールが渡ると、冷静に左足側へ持ち出してニアサイドに転がした。力を入れてファーサイドを狙いGKに当ててしまうことも多い場面で、「いつもなら少し当ててしまうところでも、すごく冷静にできているので、ちょっと自分でびっくりしているというか、すごい落ち着けていたなと思います」と、涼しげな振り返りだった。
コロナ禍だった2021年1月、関東第一高校の一員として全国高校サッカー選手権に出場して準決勝に進出するも、チーム内に感染者が出たことで辞退する悔しさを味わった。当時の肥田野はストライカーというよりもテクニックとスピードを生かしたチャンスメーカーの色が濃いタイプだったが、桐蔭横浜大学でのプレーでゴールへのこだわりが生まれたと話す。昨年に浦和への加入が内定すると、J1第37節ファジアーノ岡山戦でクラブ史上初の特別指定登録選手として公式戦に出場してゴールまで決めた。
それにより、今季の沖縄キャンプから浦和の大卒ルーキーの中でも注目選手だった。自然と取材対応の機会も増え、プレッシャーに感じても不思議ではない状況だったが、自身は「周りから注目していただけて、そういう中で結果を残すというところは自分にすごく負荷がかかっているので、いいかなと思います」と、それを前向きに捉えるメンタルを持つ。そして、宣言していた開幕スタメンを勝ち取るとゴールまで決めた。
そこから横浜F・マリノス戦、水戸戦とゴールを積み重ねて3ゴール。昨季の岡山戦と合わせれば出場5試合で4ゴールをマークしている。それでも「全試合ゴールを目標としてやっているんで、まだ足りない」と、満足していない。
今後の課題は、より出場時間を伸ばすことだろう。今季に入っての出場4試合は60分台での交代になり、第2節のFC東京戦は欠場した。岡山戦でスプリントの最高速度が時速35.3キロを記録したようにスピードが持ち味だが、マチェイ・スコルジャ監督は「我々も少し慎重にならなければいけません。まだ彼は90分間プレーできません」として、「やれば90分できたかもしれませんが、余計なリスクは避けました」と話す。自身もまた「大学からプロに入って、まだ少し強度に慣れていない」と現状を認識している。
背後のスペースへ抜けだすスピードはもちろんのこと、「最近頑張っている」というのは前線でボールを収めるプレー。それに加え「試合に出ていない選手でもアドバイスしてくれる。ゴール前のポジショニング、動き出しのところを教えてくれるので、練習でも本当にいろんな選手から多くのことを学んで、今、それが結果として出ているかなと思います」と、周囲との関係性や成長の実感も言葉にした。
昇格、降格のないことから若手の起用もしやすいという予想で始まった百年構想リーグだが、ハイペースでゴールを量産するルーキーはすでに浦和のスタメンとして常に名前があって当たり前の風格を身につけつつある。











