浦和の若手コンビが示した「やれるよ」 指揮官も評価…生え抜きが吹き込む”新鮮な風”

追加点を決めた生え抜きの照内利和
浦和レッズのFW照内利和が、3月7日のJ1百年構想リーグ水戸ホーリーホック戦でプロ初ゴールを決めた。MF早川隼平のアシストでゴールしたアタッカーは「決めた瞬間の歓声は鳥肌が立ちました」と笑顔を見せ、アカデミー出身コンビが浦和に明るいニュースを届けた。
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チームが1-0でリードした後半アディショナルタイム、早川からのスルーパスに抜け出すと冷静にGKの左を抜いて流し込んだ。昨季にトップ昇格した照内は、これが嬉しいプロ初ゴールになった。小学校時代から浦和の下部組織で育ってきた19歳は、憧れの舞台だった本拠地での一撃に「頭に浮かんでいることは何もなくて、とにかく嬉しくて、喜びが爆発した」と笑顔だった。
昨季は18歳でプロ入りする難しさを味わった。時にマチェイ・スコルジャ監督が才能を評価するコメントをしていたが、クラブ・ワールドカップ(W杯)への出場も控える中で実績ある選手の起用に偏ったチーム事情もあり、登録メンバーに入る気配もなかった。前線に移籍選手や負傷選手が出ても、次の選手が補強された。プロデビューは順位争いもなくなった最終節の川崎フロンターレ戦、ラスト10分でピッチに立ってルーキーイヤーを終えた。
それでも、「ベンチに入れない期間に何をすればいいのかは、去年散々やってきました」と地道に力をつけた。今季は沖縄キャンプからアピールを続け、指揮官は「プレシーズンキャンプから大きく成長しています。そのキャンプ中のトレーニングマッチでは彼が得点王でした」と話し、そのアピールが実を結んだ。2月7日の開幕戦ジェフユナイテッド千葉戦でベンチ入りし、ラスト10分で出場。その後も2試合連続でベンチ入りし、明らかに昨季とは立場が一段階ステップアップした。
そうした中での水戸戦、同じく浦和の下部組織出身で1歳上の早川との同時投入だった。出場すぐにMF中島翔哉からのラストパスでの絶好機を逸した照内について「こいつ持ってねえなと思った」と笑った早川だが、「もう一回チャンスが来た時にちゃんと走っているのはあいつの良さ。打たせたら点が入るだろうなという感覚もあったので、ワンタッチで打ってほしいなという感じで(パスを)出しました」と冷静なアシストだった。
2023年に17歳でプロ契約してルヴァンカップのニューヒーロー賞も受賞した早川だが、昨季は出場機会に苦しんで夏の天皇杯で好プレーを見せたところからチャンスをつかんだ。今季は第3節の横浜F・マリノス戦でリーグ戦の初ゴールも決めた。それだけに「自分たちが出た時に『やれるよ』っていうのを見せることで、育成の方にもしっかりといい影響が回ってくると思う」と、照内との下部組織出身選手の2人でゴールに絡んだことも喜んだ。
試合後にヒーローインタビューを受け、他の選手より遅れて1人でスタジアムを周り歓声を浴びる時間を味わった照内は「本当に嬉しい気持ちがめちゃめちゃあって、もっとこれを自分のプレーで聞ける機会を増やしたいという思いもより強くなりました」と、その瞬間を振り返った。
キャンプからアピールを続けてきた照内と早川の若手コンビは、今季の浦和に新鮮な風を吹き込もうとしている。




















