海外企画で発掘…逸材18歳が感慨「その瞬間、夢が叶った」 タイの英雄からつながった縁

取材に応じた札幌のティラパット・プルートン【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
取材に応じた札幌のティラパット・プルートン【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

札幌のティラパット・プルートン「それがきっかけになってこの場所に帰ってこられた」

 北海道コンサドーレ札幌は3月7日まで、千葉・JFA夢フィールドでキャンプを行っている。タイ1部のBGパトゥム・ユナイテッドから1月に期限付き移籍で加入したFWティラパット・プルートンは、2月14日のRB大宮アルディージャ戦でデビュー。「少しずつ慣れてきたと思っています」とチームに馴染んできた。

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 現在18歳のティラパットは大宮戦の後半40分、同郷の先輩にあたるMFスパチョークとの交代で途中出場。試合はその後に勝ち越しゴールを許して敗れたものの、「僕にとっては初めてのJリーグでもありましたし、こうやってデビューできたことをとても嬉しく思っています」と日本での第一歩を踏み出した。

「あのときは緊張感もありながら、ピッチに立てたというところがあったのかなと思っています。僕にとってはJリーグでプレーするのが一つの夢でもありました。その瞬間、夢が叶ったという嬉しさもあって、そこを感じられたのはとても良かったです」

 ここまでの練習や試合で、特に感じたのはフィジカルの違いだ。「すごくフィジカルを要するリーグだなと思っていますし、そこに適応していかないとプレーできないと思います。あとはスピード感というところで、日本のほうが速いかなと思っています」。練習ではそこに必死で食らいつく姿勢を見せている。

 18歳という伸び盛りの年齢で、日本での生活にも「少しずつ慣れてきたと思っています」と頼もしい。「チームのみんながサポートしてくれているところが、僕にとってはすごく調整しやすいというか、合わせやすいというか、そういうふうに感じています」と、温かく迎えてくれるチームの雰囲気に感謝する。

 日本人選手とは少しずつ距離を縮めている段階だが、「一番仲が良いと聞かれたら、スパチョーク選手かな」と同郷の先輩の存在は心強い。また、日本人選手では「田川(知樹)選手だと思います。いつも声をかけてくれます」と言い、ジャムパリー・ナリット通訳によるといつも食事をともにしているという。

 わからない日本語があれば「これはどういう意味ですか?」とナリットさんに聞くなど、語学習得にも貪欲な18歳。日本の文化にも関心を持ち、「今パッと思いつくのは、やっぱり規律のところですね。ルールを守る、規律を守るというところが、すごく日本の文化だなと思っています」と笑顔で教えてくれた。

 2024年12月にタイで行われた「Consadole Attacker Search powered by MIZUNO」というイベントで優秀選手に選出され、昨年6月にトップチームとアカデミーチームのトレーニングに参加。札幌とオフィシャルトップパートナーのミズノ株式会社の次世代タレント発掘プロジェクトから夢を掴んだというわけだ。

「去年、僕は初めてコンサドーレの練習に参加できたんですけど、それがきっかけになってこの場所に帰ってこられたというのは、僕にとってとても意味があることだと思っています。そこはいいふうに思っていきたいと思ってます」

 タイではSNSやYouTubeなどでJリーグに触れる機会も多かったと言うティラパット。特にMFチャナティップ・ソングラシンが所属していた札幌の知名度は「すごく高い」と明かし、「僕もチャナティップ選手をずっと見ていたので、そこでコンサドーレを知った、というところだと思います」と縁がつながった。

 そんなティラパットは、「香川真司選手(セレッソ大阪)が好きですね」と対戦を熱望する。「香川選手は世界でもプレーしていた選手なので、そこで僕も香川選手を見て学ぶ部分もあったので、そこから好きになったという感じですね」。J1昇格のための力になって、憧れの存在と対戦する日を掴み取りたい。

 そして、Jリーグからさらなる世界へ羽ばたくことも「一つの目標でもあります」と力を込める。「Jリーグでどれくらい自分の力が通用するのかもそうですし、機会があれば世界で戦う香川選手のように、自分の力が通用するのかを試したいと思っています」。タイの逸材の挑戦はまだまだ始まったばかりだ。

(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)



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