動き出すだけで「そこにパスが出てくる」 長谷川唯の阿吽の呼吸…同僚が語る「0.数秒」
なでしこジャパン(日本女子代表)のMF藤野あおば(マンチェスター・シティ)が、ワールドカップ出場権を懸けたAFC女子アジアカップを前にオンライン取材に応じ、自身の現在地と進化の過程を語った。

「0.数秒」を省略する、長谷川唯との連携
なでしこジャパン(日本女子代表)のMF藤野あおば(マンチェスター・シティ)が、ワールドカップ出場権を懸けたAFC女子アジアカップを前にオンライン取材に応じ、自身の現在地と進化の過程を語った。
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2024年夏にイングランドのウィメンズ・スーパーリーグ(WSL)のマンチェスター・シティに移籍。今季から指揮を執るアンドリエ・ジェグラーツ監督のもと、藤野は出場機会を増やしており、公式戦6ゴールを挙げる活躍を見せている。
チームメイトとしてプレーするMF長谷川唯とのコンビネーションは日々高まりをみせている。日々の練習から積み上げてきた長谷川との関係性を「アドバンテージ」と断言する。
「唯さんは、誰とやっていてもその選手の特徴を活かせるプレーができるし、常に複数の選択肢を持てるボールの持ち方をしている。自分は相手の動きを見極めて動き出すだけで、そこにパスが出てくるという感覚があるんです」
攻撃面だけでなく、守備面での連動はまさに“阿吽の呼吸”。的確なポジショニングでピンチを未然に防いでいる。互いの距離感が共有できてきたことで、守備のスイッチを入れるタイミングや、奪いにいく範囲をあらかじめ理解し合えているという。
「サッカーは常に状況が変わるスポーツ。共通理解があるだけで、0.数秒のコミュニケーションややり取りを省ける。目に見える部分だけでなく、(長谷川との連携によって)チームがスムーズに動くための役割を果たせればと思っています」
ニールセン監督が求める「左サイドでの役割」
2024年12月のニルス・ニールセン監督就任以降、藤野に求められる役割はより高度で多様なものへと変化している。当初はサイドに張って縦に仕掛ける「ウイング」としての役割が主だったが、現在はより「自由度」を与えられた中でのプレーも増加している。
「内側でプレーするということは、360度から相手が来るということ。密集の中でボールを受ける局面が増えるので、受ける前の状況把握や、より効果的な選択肢を選ぶ力が必要になります。そこは自分がもっと高めていきたい部分です」
またマンチェスター・シティでは、右サイドもしくは中央でのプレーが主だが、なでしこジャパンでは左サイドでの起用が多い。役割の違いについて、しっかりと理解している。
「(ニールセン)監督からは、左サイドからカットインして右足で振り抜くシュートを求められています。まだそれを結果に結びつけられたシーンが多くないので、この大会期間中に完成度を高めて、目に見える結果として残すことが自分への課題です」
ただ、アジアのチームとの戦いは、ミラーゲームのような難しい展開になることも多い。主戦場とする欧州の選手を引き合いに出して、自身に求めるプレーについて語った。
「ヨーロッパの選手は一人一人が速くて強くて高い。それに対し、アジアの相手はしっかりフォーメーションを守り、スペースを埋め、組織で戦ってくる印象があります。だからこそ、自分たちが取り組んできた『間合い』や『距離感』が重要になる。個人としては、その組織を一枚剥がす、状況を打開するプレーでチームに優位性をもたらしたい」
アジアカップでのさらなる成長が、来年のブラジルW杯につながると考えている。今大会を制して、W杯の出場権を得るだけでなく、その先を見つめて進化を続けている。
(砂坂美紀 / Miki Sunasaka)






















