J内定で生まれた恐怖心「色々な目で見られる」 意識しすぎてミス…17歳を救った言葉

流通経済大柏の増田大空【写真:徳原隆元】
流通経済大柏の増田大空【写真:徳原隆元】

流通経済大柏の増田大空「お前なら大丈夫っていう、さりげない一言だった」

 劣勢の展開を左足一振りで勝利に導いた。第104回全国高校サッカー選手権は1月4日に各地で準々決勝が行われ、浦和駒場スタジアムの第2試合では流通経済大柏(千葉)が大津(熊本)との優勝候補対決を2-1で制した。

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 高校年代の最高峰リーグである高円宮杯U-18プレミアリーグのEASTで戦う流通経済大柏と、WESTで戦う大津が激突した注目カードになった。全体的に大津にポゼッションする時間が長いなかで、前半21分に先制するも5分後には同点ゴールが決まる。そんなゲーム展開のなか、流通経済大柏は前半34分に左サイドでフリーキックを得た。

 ここでキッカーの位置に立ったのは、ジュビロ磐田入りが内定のDF増田大空だった。「GKと最終ラインの間というよりか、もうキーパーを目がけて蹴るイメージで」入れた低くて速いボールの先にはファーサイドから入ってきたDFメンディーサイモン友の姿が。フリーで合わせたシュートが決まり、勝ち越しゴールになった。後半はかなりボールを持たれる展開になった流通経済大柏だが、この1点を守り切って勝利を掴んだ。

 試合の厳しさは榎本雅大監督の第一声が「めちゃくちゃ強い。めちゃくちゃ強かった」というものだったことからも察せられた。だからこそ、少ないチャンスから得たセットプレーがカギになった。指揮官も「こちらも準備していたので、得意技であるセットプレーが攻撃の手になるなと思っていました」と、決勝ゴールを振り返った。

 磐田への加入内定が発表されたのが10月だった。そこから県予選の戦いもあったが、増田は「リリースがあった当時は1つ1つのプレーで、なんて言うんですかね、ミスが怖いじゃないですけど、色々な目で見られるわけなので、そのときはもうどんなプレーも目立つじゃないですけど、認めてもらうためにも、うまく、うまくっていうのを意識して、それがミスにつながっていく時期も本当にあった」のだと、プロ入りが内定した選手ならではの難しさがあったと話す。

 そうした時期、「お前なら大丈夫っていう、さりげない一言だったんですけど、それが本当に自分の心に染みた」と、榎本監督からの声で落ち着きを取り戻せたという。それからは「いい緊張感もあるんですけど、あまり重く考えず、それでも安いプレーはできないし責任も伴ってくる部分で、最近は気楽にやれています」と、良いメンタル状況で全国の戦いに臨めていると話した。

 決勝戦まで進めば1月12日の開催となり、翌日が増田の誕生日。曜日の関係もあり昨年は1月13日が決勝戦だっただけに「期待してたんですよ。なのに、見てみたら1日前で。ちょっと納得いかないです」と笑ったが、「正直、まだ何も成し遂げたわけではないので、やることを変えずに、まずは準決勝。少し期間が空くので、疲労を取るなり、出てない選手がパフォーマンスやコンディションを上げるなり、各々自分にフォーカスしてやっていけたら」と、11日に鹿島学園(茨城)と戦う準決勝へ向け集中する思いを言葉にしていた。

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