宇佐美貴史「俺がやらないと」 “壁1枚”を打ち破る圧巻の直接FK弾「いいところに壁を立ててくれた」

宇佐美貴史が強烈な直接FK弾で今季4点目
ガンバ大阪のエースFW宇佐美貴史が6月22日、J1リーグ第21節FC東京戦(2-0)で直接フリーキック(FK)を叩き込み、6試合ぶり勝利に導いた。前半33分にペナルティエリア右外からニアサイドを狙う強烈な一撃をお見舞い。クロスか直接か「最後の最後まで悩んだ」が、“This is 宇佐美貴史”の強烈な弾道でチームを救った。
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この強さ、このコース、これこそ宇佐美。前半33分、ペナルティーエリア右外でFKを獲得。クロスか、直接か。相手のFC東京は“ほぼ1枚”の壁で宇佐美に対抗。「狙ってこないと感じているのかな」。最後は強さを意識したシュートを完璧なコースに蹴り込んだ。
「壁1枚でいいところに壁を立ててくれたな、と。GKも見えていたし、ど真ん中に立っていたので狙ってこないと感じているのかなと見てとれた。(クロスを)上げるそぶりさえして動かすことができれば、というような感覚ではいた。最後に最後まで(直接かクロスかを)悩んでいましたけど、最後は打とうという気持ちになった。いい意味でやけになったというか」
よぎったのは前半9分の決定機だった。ゴール前での波状攻撃で宇佐美にボールがこぼれるも、フリーで放ったシュートは相手DF森重真人にブロックされた。
「精神的なダメージはあの瞬間大きかったですし、チーム状況的にも絶対に決めないといけなかった。自分の立ち位置としても。しばらくは引きずっていましたけど、あの瞬間に吹っ切れて、自分にも言い聞かせた。シンプルに判断ミス。瞬間的に色々考えてしまって瞬間の集中力が欠けていた。しちゃいけないミスだったので取り返せるようにという意識でずっといた」
チームは5試合勝ちなし。エースとして、主将としてその責任は重く受け止めていた。だからこそ、壁1枚の直接FKは絶対に決めたかった。
「何人か呼んでGKを隠すようなこともしようかと思ったけどそうすると逆に打つことがバレてしまう。このままでいいかな、と」
これで6試合ぶりの勝利。「俺がやらないといけないこと。自分が勝たせないと」。自らに言い聞かせた言葉を刻んで掴んだ白星。ただの1点ではない。肩にのしかかった重みが解き放たれた1ゴールになった。