降格危機に直面…同僚は「癖のある選手ばかりでした」 パリ五輪主将が示した精神的成長

藤田譲瑠チマ「難しいチーム状況で自分のパフォーマンスにフォーカスできた」
森保一監督率いる日本代表は6月4日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選オーストラリア戦に向け、前日練習に臨んだ。ベルギー1部シント=トロイデンのMF藤田譲瑠チマは、E-1選手権を除いたA代表での出場はまだなし。「今までのプレーを全力でやれたらいいかなと思います」と意気込みを語った。
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A代表には昨年10月から4回連続で招集されている藤田。シント=トロイデンでは残留争いを生き残り、個人としても成長を示した。「難しいチーム状況ではありましたけど、自分のパフォーマンスにフォーカスできましたし、そのなかで個人として良いパフォーマンスを継続して出せたシーズン」と振り返った。
30試合中27試合に先発出場し、デュエル数などの個人スタッツはリーグ上位。我の強い外国人アタッカーもうまく操縦し「(チームは)癖のある選手ばかりでしたけど。そういったところにストレスを抱えず自分のプレーに集中できたから、いいパフォーマンスが出せたのかなと思います」と精神的にも成長した。
2021年に所属した徳島ヴォルティスではJ2降格を経験。「立場がちょっと違ったので。あのときはなんと言うか、もうがむしゃらにやるだけという感じでした」と振り返るが、今回は自らの力で残留を勝ち取った。「今年はチームの中心として戦う立場だったので、自分のやるべきことに集中できた」と明かす。
また、パリ五輪ではキャプテンを務めた藤田だが、今回はその世代の選手が約半数の構成。「初めての遠征から感じていますけど、ここに来たら一番下の立場ではあるので。このチームのなかでのチャレンジャーという気持ちを持って、特にそういう看板とかは気にせず戦いたいなと思っています」と意気込む。
初出場の期待も高まっているが、「今からなにか特別にできるようになることは特に無いので。特別なことしようとせず、今までのプレーを全力でやれたらいいかなと思います」と平常心。「代表に選ばれたらいい緊張感ではできているので、今回もそういう緊張感でいます」とすでに活躍の準備は整っている。
(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)