華麗股抜き→冷静シュート「ここなら入る」 まるで昨季の”デジャヴ”…「落ちたらいいな。あ、落ちた」

名古屋の菊地泰智【写真:Getty Images】
名古屋の菊地泰智【写真:Getty Images】

名古屋MF菊地泰智が新潟戦で追加点を記録

 名古屋グランパスは5月31日、J1リーグ第19節でアルビレックス新潟戦と対戦し、3-0の勝利を収めた。この試合で豪快なミドル弾を決め、チームに貴重な追加点をもたらした名古屋MF菊地泰智は「ここなら入るなって思ったから打った」と振り返った。

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 名古屋はここまで低迷しながらも5月のリーグ戦は2勝3分。前節の浦和レッズ戦では試合終了間際にFW永井謙佑が劇的ゴールを奪い勝利を収めていた。新潟戦の序盤は名古屋が攻め込む時間が続くが先制点を奪えず。それでも後半10分に相手のミスから最後はMF和泉竜司がネットを揺らした。

 その後追加点が欲しい名古屋は、後半30分に菊地とFW山岸祐也を投入。新潟にチャンスを作られる場面もあったが、終了間際の同45分に待望の追加点が菊地の左足から生まれた。サイドを駆け上がったMF内田宅哉からボールを受けた菊地は、相手に寄せられるも股抜きをして入れ替わる。そして1つ持ち出し左足を振り抜くと、シュートは綺麗な弧を描きながらゴール左上隅に吸い込まれた。

 菊地は昨季のホーム新潟戦でも同じような位置からミドル弾を決めており、「いいイメージが去年のであった。最初パス探しちゃってて、(山岸)裕也君と(森島)司君の動きを確認してた。相手が来てるなと思ったので、それをいつどう剥がすのか考えて上手く剥がせたので良かったです」とボールを受けた時にシュートは考えていなかったと明かした。

「ここなら入るなって思ったから、打ったって感じでした」と相手と入れ替わった際の心境に触れ、「(打った瞬間)入るなと思いました。(打ったあと)結構見る時間というか『あ、落ちたらいいな。あ、落ちた。よかった』みたいな感じだったんで、思ったより冷静でした。うまく落ちて良かったです」と振り返った。

3点目をアシスト「相手からしたら戸惑う」

 菊地は追加点を決めた2分後には、相手DFにプレッシャーをかけてボールを奪取すると、すぐさま山岸にパスをつないだ。山岸は相手DFをかわして左足でネット揺らし、菊地にはアシストが付いた。

「相手からしたら違うタイプの人がプレッシャーをかけてくると戸惑うと思ったんで、どこかのタイミングで前に出ていきたいなと思っていました。それがうまくボール奪取につながったのでよかった。周りの選手が2対1を作られない状況のタイミングで出ていこうかなと思っていて、行った時のタイミングが良かったです」と、状況を見ながら上手くプレスに行き、理想のプレーだったと明かした。

 新潟戦では和泉に代わりトップ下に入ったが、今季の菊地はボランチや本職ではないWBも器用にこなしている。「僕は1人でどうこうできるようなタイプじゃないんで誰と一緒に、近くの選手が誰なのかっていうのと、その対峙する相手とかを見ながらやるタイプ。何がいうよりかはその場所によってプレー変えていきたいなと思います」と、途中からの出場が主になっているなかでの心持ちを口にした。

「守り切る時に使われる選手じゃないと思うんで、流れを変えたり、ゲームを変えるっていうのが求められると思います。監督からも2点目狙えよって言われてたんで、もし5-0で出ても6点目狙うのはポジション的に捨てちゃいけないということなので、その意識は常に持ってます」と前線で使われる際の狙いに触れ、「(今日の出来は)結果的にはよかったですね。でも、押し込まれている時に前でキープするとか、今日はあまりそのシーンがなかったですけど、もし点取れなくても前で時間を作るだけでチームの助けになると思うので、そういうのもできるようにしたいと思います」と、1ゴール1アシストで勝利に貢献も満足せず、常に向上心を持ち続けていた。

 今季はまだ一度もリーグ戦ですスタメン出場がない菊地。今月無敗(3勝3分)を達成し、巻き返すチームにどう自分の生きる場所を見つけるのか。26歳アタッカーの今後の活躍に注目が集まる。

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