無念の負傷交代で「情けない」も…宮市亮はそれでも前を向く「チームに貢献しないと、何かを得られない」

担架で負傷交代となった宮市亮【写真:徳原隆元】
担架で負傷交代となった宮市亮【写真:徳原隆元】

宮市亮は前半途中で無念の負傷交代に

 苦しいチームを、なんとか助けたい。横浜F・マリノスは5月21日、J1リーグ第13節延期分のヴィッセル神戸戦をリーグ戦6連敗という状況で迎えた。この試合に左ウイングで先発出場したFW宮市亮は、後方からロングボールを放り込むスタイルに割り切ったチームで、左サイドから積極的に相手の守備を突いていった。

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 しかし、1点を先制されて迎えた前半26分、シュートを放った際に宮市は負傷してしまい、担架に乗ってベンチに下がることとなった。その後、一度は同点に追いついた横浜FMだったが、ヴィッセル神戸のFW大迫勇也に決勝点を許して1-2で敗れ、リーグ戦7連敗、11試合未勝利とクラブのワースト記録を更新してしまう。

 試合中に負傷した選手は、ミックスゾーンに姿を見せないことも多い。だが、宮市は足を引きずりながら現れ、状態を聞かれると「肉離れですね。情けないですけど。踏ん張った瞬間に、いっちゃいましたね」と、右足の状況を説明した。

 ピッチ内では手ごたえを感じられていたからこそ、悔しい思いは強い。「ピッチの中でも、みんなベクトルが同じ方向を向いているなとやっていて感じました。失点しても『まだいけるだろう』と思えました。今日、僕がケガするまでの時間ですけど、『この戦い方をもう1回ベースにやっていくべきなんじゃないか』と思いました」と、宮市は振り返った。

「ベクトルは前に向いていましたし、ビルドアップのところで今シーズンはなかなかうまくいかず、距離感が悪くてボールを取られて、ゴール前に行かれるシーンがあったので、今日はゴールキックは全部蹴って、前でセカンドボールを回収しようという狙いでやっていました。それをみんな愚直にやっていたと思います。後半は治療していて見られなかったですが、前半僕が出ていたまでは、そういった戦い方ができていたと思いますし、セカンドボールを拾った時も『前に、前に』という意識が見られたので、これは続けていくべきかなと思います」と、この試合でチームが示せた推進力への手ごたえを口にした。

 横浜FMは中3日で、首位の鹿島アントラーズと対戦する。鹿島戦では、この試合で肉離れを負った宮市がプレーする可能性はゼロになってしまった。これまでのキャリアで何度も負傷に苦しめられてきた宮市は、「こうやってまたケガをしてしまうのが、自分の弱さだし、情けなさだと思います」と悔しがり、それでも「けれど、もう1回立ち上がって、また前を向いてやっていきたいと思います。スプリントを何本も何本も繰り返してチームに貢献しないと、何かを得られないと思いますし、自分自身に情けなさは残りますけど、またしっかりリハビリをして戻ってきたいと思います」と、ピッチに戻ってくることを誓った。

(河合 拓 / Taku Kawai)

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