2日で落とし込んだ“A代表流” トップコーチ直伝セットプレーを指揮官絶賛「言ったことを表現した」

A代表の前田遼一コーチが指導
U-22 Jリーグ選抜は5月13日、大阪・堺市内で日本サッカー協会(JFA)とJリーグが共同で行う「ポストユースマッチ」関西学生選抜戦に臨み、2-2(PK4-5)で敗れた。2日間の合宿では遠藤保仁コーチ、青山敏弘コーチに加えて、A代表の前田遼一コーチが参戦。狙いとしてはA代表での攻撃やセットプレーを落とし込むためで、先制点は見事な形だった。MF名和田我空(ガンバ大阪)の高精度コーナーキックからMF平賀大空(京都サンガF.C.)が頭でゴール。菅原大介監督(U-20日本代表コーチ)も「時間が少ない中で前田コーチが言ったことを表現した」と褒め称えた。
前半42分。連続CKで名和田が狙ったのはニアサイド。平賀へドンピシャのボールを供給すると、これを平賀が頭で決めて先制した。さらに終了間際には選手が判断してデザインされたトリックプレーも披露。菅原監督は「育成を預からせてもらっている中で自分たちが判断するという部分を入れている。あのプレーに関しては点を取ったことと同じくらい選手の柔軟性が出ていた」と、前日のトレーニングから2日間の合宿で成長した選手たちに驚いた。
今回招集されているメンバーはFW井上愛簾(サンフレッチェ広島/J1出場1試合)やMF名和田我空(ガンバ大阪/J1出場3試合)ら18人。先月関東でも同施策が開催され、続く2回目だ。前田コーチは前日のトレーニングでA代表と同じ攻撃メニューを実施。育成年代を長く支えてきた菅原監督も「僕も2年間セットプレーを担当して、育成年代からサムライブルーまで共通認識を持とうとやっている。年代の垣根を超えて前田コーチが来てくれた。ポジティブな活動というところ」と、短い時間で“A代表流”が落とし込まれていた。
なかなか所属クラブで出場機会を得られていない選手たち。だがその危機感を形に変え、高みを目指す絶好の機会となった。