恩師に電話、本の贈り物で発奮「もがいた中で取れた」 1年2か月ぶりゴール…22歳MFが救世主

神戸戦でゴールを決めた柴山昌也【写真:産経新聞社】
神戸戦でゴールを決めた柴山昌也【写真:産経新聞社】

C大阪MF柴山昌也の今季初ゴールが決勝弾に

 セレッソ大阪は5月6日、J1リーグ第15節ヴィッセル神戸戦で3-1の勝利を収め、今季初連勝をマークした。1-1で後半へ突入すると、途中出場の22歳MF柴山昌也が決勝弾。今季初ゴールを奪うまで長く、暗い道のりだったがチームメイトも喜ぶ一撃は「最初股を狙おうと思った」と直前に判断を変えて見事にコントロールした左足ダイレクト弾だった。1年2か月ぶりのゴールに「本当に嬉しかった」と噛み締めていた。

 遠い、遠い光を頼りに努力を続けてきた。前半1-1で折り返し、後半も相手に押し込まれる展開が続いた中で後半38分に柴山が大仕事をやってのけた。GKからつないで左サイドから縦パスが通るとMF中島元彦、FWラファエル・ハットンがつないで最後は柴山が仕留めた。

「最初に転がってきた時は(相手DFの)股を狙おうかなと思ったんですけど、それが消された。急きょ判断を変えて、外から巻こうというイメージで打ちました。自分でも痺れましたね」

 ゴールは昨年3月16日リーグ第4節サガン鳥栖戦以来、1年2か月ぶり。「いいところまで行くけどなかなか入らなかった」とネットを揺らすまで遠い道のりだった。今季に入って神戸戦で10戦目。大宮アルディージャ下部組織時代の恩師に連絡し、自分の考えを整理させた。「電話してくれたり、本を送ってくれたりした。ひとつ上を目指す原動力になった。もがいた中で取れた1点」と、金言を胸にピッチに立った。

 努力は裏切らない。チームメイトも「悩んでいた姿を見ていたので本当に嬉しい」と称える一発だ。この日は負傷者が続出してベンチメンバーも1人足りない19人。厳しい台所事情でも柴山という“一皮剥けた”アタッカーがいれば心強く戦っていける。そのたくましさが今のC大阪にあるのだ。

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