Jに劣らない大混戦…佳境のWEリーグ、勝ち点1差で三つ巴の戦い「どうなるか分からない」

WEリーグは残り2試合で勝ち点1差に上位3チームがひしめく大混戦【写真:(C) WE LEAGUE】
WEリーグは残り2試合で勝ち点1差に上位3チームがひしめく大混戦【写真:(C) WE LEAGUE】

INAC神戸が東京Vベレーザに2-0で勝利

 WEリーグは5月4日に各地で第20節の試合が行われ、前節終了時3位のINAC神戸レオネッサが同首位の日テレ・東京ヴェルディベレーザに2-0で勝利。同2位の三菱重工浦和レッズレディースが敗れたことで、残り2試合で上位3チームが勝ち点1差にひしめく大混戦になった。

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 上位争いの直接対決となったゲームは、WEリーグ発足後の初優勝を狙うベレーザがホームにINACを迎え撃った。そのゲームは前半19分に空中戦の接触でINACにPKが与えられ、FWカルロタ・スアレスが蹴り込んでスコアが動いた。さらに同42分、INACはペナルティーエリア内での空中戦のこぼれ球に攻撃参加してきたDF井出ひなたが走り込んでシュートを放ち追加点。大一番を2-0の勝利で飾った。

 今季限りでの退任が決まっているINACのジョルディ・フェロン監督は「本当にいい内容の試合ができたと思う。特に前半はとても良かった。相手にボールを持たせたくない、アグレッシブなプレーが必要だと入った。このWEリーグでボールを持たせると非常にいいチームだと思うし、クオリティーの高い選手もいる。強い当たりを求めていた」とハイプレスが機能したことを勝因に挙げた。

 一方で、勝ち点45で並んだ両チームだが得失点差はベレーザが9点上回る状態になった。後半にさらなるゴールを狙う考え方もあるゲームだったが、「確かに、よりゴールができたらというのはあるかもしれないが、アウェーでそんなに点差をつけられられる相手でもない。大事なのは勝ち点3だった」としたうえで、「うちとしては残りを勝つしかない。ベレーザの相手も良いチームでどうなるか分からない。それは待ってみないと分からないですね」と、残り2試合を見通した。

 ベレーザの松田岳夫監督は「速いプレッシャーを想定していたが、ゲームの入りで技術ではなく戦うところ、少々ゲームが忙しくなってもそこを避けてはいけないと。そのプレッシャーの中で徐々に自分たちがスピードを上げ過ぎていた中での失点で悪循環に陥ってしまった」と話す。一方で、浦和が敗れて勝ち点44にとどまったことを受け「幸いにも2つ勝てばという状況を保てた。それを前向きに捉えたい。プレッシャーの中で臆せずに自分のプレーを出してきた若い選手が、ノビノビできる状況を残り2試合で作っていきたい」と話した。

 日本女子サッカーの名門ベレーザはWEリーグ発足から3シーズン優勝に手が届いていないが、優位な状況に立っている。初年度女王のINAC、2連覇中の浦和との三つ巴の大混戦になった残り2試合、最後に頂点に立つのがどこになるのか注目される。

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