名古屋に必要な“再現性”「偶発的が多い」 守護神が悔恨「そうしないと前にも進めない」

シュミット・ダニエルがチームの現状について話した【写真:徳原隆元】
シュミット・ダニエルがチームの現状について話した【写真:徳原隆元】

名古屋はホームで柏と対戦し1-2で逆転負け

 名古屋グランパスは4月29日、J1リーグ第13節で柏レイソルと対戦し1-2で終敗れた。試合後の取材で守護神のGKシュミット・ダニエルがチームに求めることに言及した。

 名古屋は前節アウェー鹿島戦で0-1と敗れ再び降格圏に転落した状況でホームに柏を迎え撃った。名古屋は開始2分、クロスのこぼれ球をMF稲垣祥が蹴り込んで先制に成功も、同33分に自陣左サイドを崩され、最後はMF山田雄士に流し込まれた。後半に入り早々の5分、DFジエゴのクロスをFW細谷真大に合わせられ逆転を許し、名古屋はその後チャンスを作るも同点には追い付けずに敗れた。

 今季よりチームに加入し守護神を務めるシュミットは「あんまりチャンスも作られてないんで。多分枠内二本ぐらいで二点やられてるんで、ちょっと個人的にはかなり悔しいんですけど、こういう試合もあるって今片付けるしかないし、そうしないと前にも進めないんで、今そう言いますけど」と肩を落とした。

 シュミットが言うようにピンチらしいピンチはあまりなく、どちらかというと名古屋の方がゴールを脅かしており、前半に2回、後半に1回バーに直撃するシュートを放っていた。

「みんなになんかしてほしいとかはないっす。本当によく戦ってくれてると思うし。個人個人のところで本当出すべき力は出してるとは思う。これで満足は全然していいレベルじゃないですけど、精一杯やってるんで。味方とのコンビネーションとか、そういう部分でもうちょっといいテンポでワンタッチとか入れて相手を置き去りにできるとか。そういう部分も恐れずにですね、どんどんチャレンジしていく必要が、一個打ち破るにはそういうのが必要なのかなと僕として思います」

「自分が止めれれば全問題解決する」

 名古屋は先制点のシーンで左サイドからMF中山克広がクロスを上げて、ごちゃごちゃっとなったこぼれ球を稲垣が押し込んだ。さらに前半、稲垣がバーに当てたシーンでも同じようにスローインからクロスを入れてこぼれたところからだった。

 シュミットは「全体的にはそんなに悪くなかったと思うんですけど、もうちょっとチャンスの作り方とか、なんかなんて言うんだろうね。ちょっと再現性のあるチャンスの作り方かっていうか、偶発的なチャンスが多いんで。それも一つ戦法だと思うけど、セカンドボール拾ってそこからっていうのは幅というかチャンスの種類が増えていったら、もっともっとクロスからもチャンス作っていける。そういう展開を、いい状況でクロスをあげさせるみたいな。そういうことがもっとできればチャンスの数も増えると思うし、押し込むこともできるのかなと思います」と、攻撃陣に求めることに言及した。

 後半の間延びした時間には細谷や相手の長身FW木下康介、FW垣田裕暉に起点を作られ、思うような試合展開にならない場面もあった。

「背負われたらDFはやっぱり難しいし、その後の対応でチームとしてどうするか、プレスバックするところとか、そこの意識のところボランチは高いと思うんで、うちは。まあ、なんでもいいんで勝ちたいです。最後体張るところもみんなやってくれてるんで、あとは自分のとこかなと思います。自分が止めれれば全問題解決するんで頑張ります」と締めくくった。

 この敗戦によりチームは3勝2分8敗で順位を1つ落とし19位となった。得点は14とそこそこ取れているものの、失点は23でリーグワースト。背番号1の守護神が最後尾からチームを支え、勝ち点にどう結び付けることができるのか、注目が集まる。

(FOOTBALL ZONE編集部・小西優介 / Yusuke Konishi)

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