岩政監督「評論家や解説者は可能性が何%あるかの話を」 11戦で7敗目…黄色信号に見解

札幌・岩政大樹監督【写真:加治屋友輝】
札幌・岩政大樹監督【写真:加治屋友輝】

昨季のJ2で自動昇格の清水は8敗、横浜FCは6敗、長崎は5敗で昇格を逃した

 北海道コンサドーレ札幌は4月25日、J2第11節でRB大宮アルディージャに0-1で敗れた。1年でのJ1復帰を目指す今シーズンだが、ここまでの11試合で早くも7敗目。自動昇格へはすでに黄色信号が灯っているが、岩政大樹監督は「評論家や解説者は可能性が何%あるかないかの話をします」などと現状を語った。

 8年ぶりに敵地で大宮と対戦した札幌だったが、ここまで2位と勢いに乗る相手に、前半は押し込まれる展開。後半にMF荒野拓馬を投入すると主導権を握る時間も増えたが、同22分にMF藤井一志にボレーシュートを決められる。被枠内シュートはわずか1だっただけに、ワンチャンスをモノにされて敗戦となった。

 昨季のJ2は、自動昇格した清水エスパルスが8敗、横浜FCが6敗だった。5位からプレーオフを制したファジアーノ岡山は7敗。V・ファーレン長崎に至っては、わずか5敗ながら昇格を逃している。今季の札幌はすでに7敗を喫し、自動昇格を狙うのであれば、残り27試合をほぼ無傷で走り抜ける必要がありそうだ。

 岩政監督は試合後、自動昇格へ黄色信号が灯っているとの質問に回答。「それはそうかもしれないし、そうではないかもしれません」との見解を明かした。

「僕たちは現場の人間なので、可能性がある限り取り組んでいくだけです。これは選手たちにいつも言っていますが、評論家や解説者は可能性が何%あるかないかの話をします。僕たちは可能性があるかないかしか話をする必要がないので、可能性がある限りはチャレンジをしますし、なくなれば次のチャレンジにします。それだけの話ですね」

 また、ファジアーノ岡山時代に選手と監督の関係性だった大宮の長澤徹監督と初対戦。「テツさんと僕の対戦という感覚ではないですが、前半は大宮がリズムを掴んで、それを僕たちが修正してリズムを掴んで、それにテツさんがまた対応してくるというところを楽しめた試合ではありました」と振り返った。

「お互いのチームの良さは出た試合だったと思いますし、テツさんとの対戦は初めてでしたが、これから何度か対戦させてもらえればいいなとまた感じました。僕にとって恩師と言える存在ですし、監督をやる上でテツさんであればどう考えるか、どういうことをするかということは1つの僕のヒントになることが多いので、そういう監督に今日は敗れてしまったなと。選手たちはよく戦ってくれたので、僕の力不足かなと思いますね」

 敗れはしたものの、守備の安定と攻撃の形も徐々に見えてきた札幌。次節は中3日でホーム長崎戦、さらに中4日でアウェーのモンテディオ山形戦、中2日でホームのジュビロ磐田戦と連戦が続いていく。16位ではあるがプレーオフ圏内とは勝ち点5差にとどまっており、なんとか食らいついていきたいところだ。

(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)

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