ハリル監督、日本代表ボランチ問題で苦悩吐露 長谷部のパートナー探しを進めるも人選に苦慮

プレーメーカーの高萩、突破を備える倉田

 柏木と大島は、パスで組み立てるプレーメーカータイプの選手だ。また、会見の際に名前を挙げた柴崎岳(テネリフェ)もそのタイプの一人に分類されるだろう。そして、高萩にも似たような長所を見出していることを明らかにした。

「彼からのボールで攻撃が始まる質の高さを見せていた。ゲームの読みも良いと感じた。すごくスピードがあるタイプではないが、組み立ての中で違いを作るテクニックがあり、フリーキックも蹴れる。守備面を見ると、蛍、今野、長谷部のようなボールリカバリーはできないが、補完しながらプレーできる。彼は1メートル83センチあるので、我々のディフェンスに向かってくるボールを考えた時にも有用な選手だ」

 パサータイプでありながら長身という要素を高萩に見出している。サンフレッチェ広島時代は2シャドーの一角でプレーしていたが、FCソウルでは中盤の様々なポジションを経験し、韓国勢のラフな当たりにも対応する経験を積んだ。そして今季からはFC東京で低い位置からの組み立てを担っている。柏木もまた浦和で近年ポジションを下げてボランチを務めているが、そうした選手を長谷部の横に配置する構想を話した。

 その一方で、倉田にはドリブルという要素がボランチに求めるものとしてあるとしている。ハリル監督は本来ウイングの原口元気(ヘルタ・ベルリン)の名前も口にした。

「倉田はより瞬発力がある。少しボールを持ちすぎるが、深いポジションからボールを持って切り込める。そういうタイプの選手は多くない。そういった意味で原口を使うこともある」

 ボランチの位置からドリブルで敵陣に切り込み、相手のバランスを崩すことのできる選手も重要であるとハリル監督は考えているようだ。そうしたタイプの選手は日本にあまり多くないが、だからこそ特徴が際立つとも言える。

 

page1 page2 page3

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング