大岩ジャパン、グループ全勝で首位通過 後半AT弾で劇的勝利…8強でV候補スペインと激突

決勝ゴールを決めたU-23日本代表・細谷真大【写真:Getty Images】
決勝ゴールを決めたU-23日本代表・細谷真大【写真:Getty Images】

グループ最終節でイスラエルを1-0撃破

 パリ五輪の男子サッカー競技は現地時間7月30日にグループリーグの最終戦が行われ、D組の日本代表は仏ナントでイスラエル代表と対戦し、1-0の勝利を収めて首位通過での準々決勝進出を決めた。

 五輪の男子サッカー競技は原則的に23歳以下の選手で争われ、各チーム3人まで年齢制限なくオーバーエイジと呼ばれる選手を起用できる。日本は海外クラブとの調整の結果、2008年の北京五輪以来となる全員が23歳以下の選手で構成されるチームで臨む。16チームが出場する男子は各組2位以上が準々決勝へと進出するが、日本は2連勝でD組の2位以内をすでに決めた。このイスラエル戦は引き分け以上で首位通過、敗れると他会場の結果次第で首位または2位通過という状況で迎えた。

 日本の大岩剛監督は第2戦のマリ戦からはスタメンを6人変更し、主将のMF藤田譲瑠チマもベンチスタートとした。最終ラインのDF鈴木海音とDF内野貴史は大会初出場になり、前線ではFW佐藤恵允とFW藤尾翔太がスタメン出場した。

 その日本は前半7分に最終ラインの背後を突かれたが、GK小久保玲央ブライアンがファインセーブ。勝利以外に準々決勝進出の可能性がないイスラエルが勢いをつけて試合に入った。前半の半ば過ぎからは日本もボールをつないで敵陣まで攻め込む回数が増えた。左サイドの佐藤が縦に仕掛ける場面もあり、セットプレーからDF木村誠二がヘディングで狙う場面もあったがシュートは枠を外れ、このまま0-0で前半を終えた。

 大岩監督は後半からFW植中朝日を3試合連続スタメンだったMF山本理仁に代えて投入。膠着状態が続く中で後半20分には途中出場のMF三戸舜介が中央やや左サイドの得意な位置からミドルを放ったが、相手GKにファインセーブされた。前半のハイペースからか足が止まり始めたイスラエルに対し、後半26分には藤尾がペナルティーエリア内でシュートを放つ場面も作ったが、ギリギリのところでブロックされた。

 しかし後半32分、中盤で相手のファウルを受けたMF川﨑颯太が負傷し、チームドクターからプレー続行不可能の合図が出るアクシデントが発生。交代の用意をしていたFW細谷真大に加えて温存していた藤田をピッチに送り込むことになった。後半35分には最終ラインでのミスからイスラエルに速攻を許したがペナルティーエリア内からのシュートを小久保が弾き出し、1分後も同じような形で小久保がファインセーブし、日本のゴールを守った。

 そして後半アディショナルタイム、右サイドからのラストパスを細谷が蹴り込んだ。エースの大会初ゴールで1-0の勝利を収めた日本は3戦全勝でD組を首位通過。準々決勝ではC組を2位通過したスペインと対戦する。大岩ジャパンは前回の東京五輪では準決勝で延長戦の末に敗れた世界的な強豪に挑むことが決まった。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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